
📖『鳥をとるやなぎ』朗読 – 煙山の野原と、謎めいた楊の木🌳🕊️
静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『鳥をとるやなぎ』。
「煙山にエレッキのやなぎの木があるよ。」ある日、藤原慶次郎が「私」に告げます。鳥を吸い込む楊の木があるというのです。二人の少年は、その不思議な木を探しに煙山の野原へと向かいます。毒ヶ森や南晶山が暗くそびえ、雲がぎらぎら光る空の下、ひっそりとした草原を抜け、白い石原の川を渡り、楊の木立が並ぶ場所へ。そこで二人が目にしたのは、百舌の群れが、まるで磁石に引かれるように楊の木の中へ落ち込んでいく光景でした。石を投げれば鳥たちは飛び立つ。けれども何度見ても、あの落ち込みようは——。
噂と実際の光景。磁石という言葉と、目の前で起こる現象。確信と疑念。「鳥を吸い込む楊の木」という不思議な噂をめぐって、少年たちの心は揺れ動きます。本当なのか、そうでないのか。灰色の雲が流れる野原で、白い石原を渡りながら、二人は何度も木を見上げ、鳥の動きを追います。
煙山の野原の広がり、川原の白い砂利、青い楊の木立、そして群れで飛ぶ百舌。自然の風景の中に現れる、説明のつかない出来事。少年たちの好奇心と戸惑い、期待と失望が、物語の中で交錯します。
確かめたいのに確かめられない、わかったようでわからない——そんな不思議な感覚が、野原の風景とともに静かに広がっていきます。少年時代の探検と発見、そして残り続ける謎。宮沢賢治が描く、煙山の野原の物語を、朗読でじっくりとお楽しみください。
#冒険 #少年