
〇 #7 のテーマは、闇バイト/オンライン詐欺
Part 2では、前回に続き「闇バイト・オンライン詐欺」から見えてくる新しい人身取引の構造をたどります。
今回の焦点は、当事者が抱える「二重の立場」。
加害行為に関わったという事実と、同時に他者による強い支配や恐怖のもとで搾取され続けてきたという内側の体験。その二つが重なり合う場所に丁寧に光を当てていきます。
東南アジアの人身取引対策の現場で語られている、多様な「被害者」観。
KKパークをはじめとするスキャミングセンターの内部で起きている、身体的・心理的コントロール。
そして「逃げようと思えば逃げられたはず」という言葉が当事者に与える深い痛み。
制度や法律の枠では捉えきれない、加害と被害が交錯する複雑な領域を、清水智美とともに見つめながら、「私たちは社会としてどのレンズでこの問題を見るのか」という問いを静かにひらいていきます。
※番組内で触れた日経アジアの記事のリンクも概要欄に掲載しています。
〇 コーナー「影とひかり」
はじめてのコーナー「影とひかり」は、ひとつのテーマにある“裏と表”、“葛藤”をあえて露わにしていく時間です。
#7に共通する問いは――
「加害者と被害者、その線を引いた瞬間、私たちは何を見落としているのか?」
司法制度の中では、加害者と被害者を明確に区分することが必要です。
けれど、その枠組みだけで出来事を理解しようとしたとき、見えなくなる現実もあります。
加害者の中にある被害者感。
そして、加害として処罰することが、果たして根本的な解決につながっているのか。
Toriiのこれまでの調査や活動から見えてきたのは、司法の介入によって一定の効果は生まれるものの、それだけでは人の背景や社会の構造にまで光を当てきれないということ。
「影」と「ひかり」を往復しながら、私たちはこの問いを手放さずに語り続けます。
〇 関連ニュース紹介
【独自取材】「日本人の需要が一番高い」 カンボジアの巨大詐欺組織の闇に迫る 暗躍する中国系犯罪組織 その背後に潜む黒幕の正体は・・・RKB記者が現地ルポ(RKB毎日放送) - Yahoo!ニュースOsaka police arrest Japanese man linked to fraud group in Myanmar - The Japan Times「毎週のように日本人の救出要請がある」特殊詐欺拠点が集中するカンボジア…監禁場所からSOS相次ぐ 現地の日本大使が明かす深刻な実態(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース
『Nikkei Asia』 “Myanmar strikes on scam centers dismissed as smoke screen”(2025年11月6日配信)
ミャンマー国内での詐欺拠点摘発に関する報道。
「詐欺センター」と呼ばれる施設では、若者が高額収入を約束されて誘われ、実際には監禁・暴力・脅迫を受けながらオンライン詐欺に従事させられていた実態が明らかになっています。
記事では、軍政下での政治的混乱を背景に、こうした搾取型のスキームが放置されてきた構造にも触れています。
https://asia.nikkei.com/spotlight/myanmar-crisis/myanmar-strikes-on-scam-centers-dismissed-as-smoke-screen