人間社会の発展を「オペレーティングシステム（OS）」の進化として捉えるという独自の視点から、集団主義から個人主義への移行、そして新しい共同体の形成について論じています。初期の強制的な集団主義に基づく「原始OS」は、経験と文化によって形成され、個人の自由を制限していました。しかし、オーガスティヌスによる政教分離やジョン・ロックによる天賦人権思想といった歴史的転換点を通じて、個人の意識と権力が解放され、「文明社会」のOSへとアップグレードされました。この文明社会では、自由な意思と合意に基づき、「契約精神」が中核となり、「国家OS」が個人の自由を最大化することを目指します。将来的には、英国マグナ・カルタを基盤とした普遍的な「人類OS（HOS）」がAIを統合し、シンプル化された法律と効率的な犯罪管理によって、グローバルな「地球村」を形成するという未来像が提示されています。