
この学術論文では、大脳皮質錐体ニューロンの樹状突起スパインの長期的な動態について詳細に解説されています。研究者たちは、シナプス活動に依存する可塑性だけでなく、本質的な変動もスパインの体積変化、生成、および除去に影響を与えることを明らかにしました。彼らは、二光子イメージングを用いてラット海馬のCA1錐体ニューロンを数日間追跡し、スパインの挙動を説明する数学的モデルを構築しました。このモデルは、スパインのサイズ分布、生成・除去率、および長期的な持続性を予測し、記憶の心理学的特徴との関連性も示唆しています。特に、大きなスパインはより安定しており、古い記憶を保持する可能性があることが強調されています。J Neurosci. 2008 Dec 10;28(50):13592-608. doi: 10.1523/JNEUROSCI.0603-08.2008.
Principles of long-term dynamics of dendritic spines
N Yasumatsu et al
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19074033/