
博多人形
著者:竹久 夢二 読み手:松岡 初子 時間:6分38秒
お磯は、可愛い博多人形を持っていました。その人形は、黒い眼と薔薇色の頬を持った、それはそれは可愛らしい人形でありましたから、お磯はどの人形よりも可愛がっていました。どこへゆく時にも傍をはなしませんでした。夜寝る時でさえ、そっと傍へ寝かしてやるほどでした。
ある日お磯は、牧場へ茅花を摘みにゆきました。やはりいつものように右の手には御気に入りの人形が抱っこされていました。
……つうばな つうばな
一枝折っては帯にさし
二枝折っては髪にさし……
茅花が、両手に一ぱいになったとき、お磯は人形に言うのでした。
「あなたは好い児ね。あたしは、お手手が、こんなに一ぱいなんでしょう。ほうら、だからここへねんねして待ってて頂戴な。かあさんすぐ来ますからね。いいこと」・・・
【青空朗読】とは
青空朗読はインターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読するプロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートしました。近年は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。
https://aozoraroudoku.jp
【青空朗読ご支援のお願い】
★企業および団体の皆様へ
青空朗読は、「青空文庫」の蔵書を朗読で味わうことができる公共空間を目指しています。
CSR等企業の社会貢献活動の一環として、運営費のご支援をお願いしております。 詳しくは、青空朗読までお問い合わせください。
★個人の皆様へ
ご寄付のお願い
継続して活動を続けていくために、青空朗読の活動趣旨にご賛同いただける方からのご寄付をお待ちしています。
★振込先
三井住友銀行 赤坂支店 普通 9263872
口座名義:一般社団法人 青空朗読
こちらからもご寄付いただけます。
https://syncable.biz/associate/aozoraroudoku