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いなか医師の勉強ノート
つばさ
61 episodes
1 day ago
医学知識をアップデートしたい!でも面倒!という同志のため、地域医療、家庭医療、総合診療、プライマリ・ケア、総合内科に関する論文やレビュー、ガイドラインを、Notebook LMに解説してもらうだけの、「くつ王レディオ」リスペクト番組です。
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医学知識をアップデートしたい!でも面倒!という同志のため、地域医療、家庭医療、総合診療、プライマリ・ケア、総合内科に関する論文やレビュー、ガイドラインを、Notebook LMに解説してもらうだけの、「くつ王レディオ」リスペクト番組です。
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Episodes (20/61)
いなか医師の勉強ノート
摂食障害の救急対応と連携、プライマリ・ケア医が知るべきサイン

摂食障害診療における精神科・身体科領域の連携指針と、神経性やせ症の初期診療手引きを統合的に解説しています。早期発見と適切な治療継続のため、内科、小児科、産婦人科、救急科を含む身体科医が神経性やせ症(AN)や神経性過食症(BN)を疑うべき身体所見や検査所見、および専門医への紹介基準を提示しています。

特にANに関しては、BMIが18.5kg/m²未満の場合や急激な体重減少がある場合に専門家への紹介を推奨しており、BMI 12未満などの生命的な危機状態にある場合の入院適応基準や、再栄養症候群の予防と管理が詳細に示されています。また、摂食障害の治療は精神科診療機関同士の連携、および小児科との連携、さらには地域医療の事情に合わせた円滑な診療連携体制の構築が重要であると提言されています。


安藤哲也 (研究開発代表者), 井上幸紀 (分担研究者), 吉内一浩 (分担研究開発者) ほか. 精神科領域における摂食障害の連携指針; 身体科領域における摂食障害の連携指針; 神経性やせ症(AN)初期診療の手引き. 日本医療研究開発機構(AMED)障害者対策総合研究開発事業「摂食障害の治療支援ネットワークの指針と簡易治療プログラムの開発」報告書. 2019-2020.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #摂食障害 #再栄養症候群 #多職種連携

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1 day ago
22 minutes 47 seconds

いなか医師の勉強ノート
医師なら誰もが直面する「診断の不安」—臨床の不確実性という霧を乗りこなす教育戦略

不確実性は医療実践において遍在しており、臨床推論の中心的な要素です。しかし、医学の文化的な影響や標準化された学習環境により、不確実性はしばしば回避すべき脅威やストレス源と見なされる傾向があります。このため、指導医は研修医に対し、不確実性を臨床推論の望ましくない副産物としてではなく、その中心的な特徴として捉え直す必要があります。


臨床における不確実性のマネジメントは、霧の深い山道を運転する経験に似ています。霧(不確実性)を消し去ることはできなくても、経験豊富なドライバー(ベテラン医師)は、速度を落とし(Slowing down: 行動的な手がかり)、次に曲がる可能性のあるカーブを予測し(フォワード・プランニング)、自分の緊張感(自己モニタリング) を頼りにしながら、安全に進むための方法を知っているのです。このエピソードでは、その運転技術を体系的に分解して学びます。

Ilgen JS, Dhaliwal G. Educational Strategies to Prepare Trainees for Clinical Uncertainty. N Engl J Med 2025;393(16):1624-32.

#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #臨床推論 #不確実性 #医学教育 #NEJM

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2 days ago
18 minutes 45 seconds

いなか医師の勉強ノート
地域医療のホンネ!プライマリ・ケア認定医14人が語る「医師として最高に意味のある瞬間」

今回のテーマは「医師のやりがい」です。特に、地域や中小病院で活躍するプライマリ・ケア認定医(PC医)の先生方は、一体どんな瞬間に「この仕事をしていて良かった」と感じるのでしょうか?キャリアの懸念が報告されることもある中で、彼らの仕事の満足度やレジリエンスを支える具体的な経験に焦点を当てた質の高い論文を、私たちと一緒に楽しく掘り下げていきましょう。


日本の認定プライマリ・ケア医(PCPs)が仕事で意味を見出す経験を定性的に探求するため、日本プライマリ・ケア連合学会(JPCA)認定医など14名を対象に半構造化面接を実施し、テーマ分析を行いました。

その結果、やりがいを感じる経験として6つのテーマが特定されました。

具体的には、「多様な健康問題の管理」や「継続性による信頼関係構築」といった臨床能力向上に関連する経験と、「多職種連携による複雑な問題支援」、「教育・地域社会への貢献」といった他者やコミュニティへの貢献に関連する経験です。


PCPsは、実践を通じた自己の成長と、より広範な社会への貢献という2つの主要な経路から仕事に意義を見出していることが示されました。この知見は、PCPの動機付けやレジリエンスを高める上で重要であると考えられます。


Yamamoto Y, Haruta J, Goto R, Maeno T. Meaningful work experiences of certified primary care physicians in Japan: a qualitative study. BMC Primary Care. 2025;26:328.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #総合診療 #医師のやりがい #多職種連携 #質的研究

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3 days ago
33 minutes 38 seconds

いなか医師の勉強ノート
インセンティブで患者は幸せになる? 糖尿病における医療の質とQOLの関連性

今回のエピソードでは、英国の一次医療で導入されている成果報酬制度が、慢性疾患を持つ患者さんのQOLに実際にどのような影響を与えているのかを深掘りします。


本研究は、英国の一次医療における質の指標であるQOF(Quality and Outcomes Framework)の成績スコアと、患者の健康関連QOL(HQoL)との関連性を調査した、大規模な横断研究です。具体的には、2015/16年から2017/18年までの3年間におけるGP患者調査(GPPS)データとQOFのパフォーマンススコアを統合し、患者レベルでの多層解析を実施しています。

解析の結果、QOFの総達成率が1%増加すると、患者のEQ-5D効用スコアが0.022ポイント(95% CI = 0.00530, 0.0386)統計学的に有意に上昇することが示されました。また、糖尿病(DMpc)や慢性閉塞性肺疾患(COPDpc)のパフォーマンス向上もHQoLと正の関連を示しました。さらに、QOFの改善はEQ-5Dの5つの次元のうち「不安」の次元において、患者がより良好な健康状態を報告することと関連していました。これらの知見は、QOFが限定的ながらも患者のHQoLにポジティブな影響を与える可能性を示唆しており、アウトカム重視のフレームワーク開発に関する議論に新たな証拠を提供するものです。


Xiao M, Núñez-Elvira A, Kristensen SR. How does the quality of outcomes framework impact on the quality of life of adult patients with diabetes? A cross-section study in England using GP Patient Survey data. BMC Primary Care. 2025;26(327):2-8.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #QOF #糖尿病 #医療経済 #EQ5D #医療の質改善 #医療の質

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4 days ago
19 minutes 22 seconds

いなか医師の勉強ノート
医療現場の「不都合な真実」:患者からの暴力・ハラスメントはどこまで深刻なのか?

今回のエピソードでは、プライマリ・ケアの現場で働くスタッフの安全という、非常に重要ながらも語られにくいテーマを深掘りします。


本スコーピングレビューは、一般診療所スタッフに対する患者や公衆による暴力およびハラスメントの範囲、特性、影響を分析しています。世界的に蔓延しており、過去1年間の経験率は13.8%から90.3%に及ぶことが示されました。主な原因は長い待ち時間や満たされない患者の要求です。スタッフの精神衛生、離職意図、サービス提供能力に悪影響を与えますが、予防や支援介入については研究が不足している状況です。特に受付スタッフが他の職種よりもリスクが高いというエビデンスも一部に存在します。


Chou S, Sawyers L, Cianci G, Tyrrell E, Kendrick D. Violence and abuse towards general practice staff by patients and the public: a scoping review. Br J Gen Pract 2025; DOI: https://doi.org/10.3399/BJGP.2024.0535.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #医療従事者の安全 #職場での暴力 #暴力

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5 days ago
23 minutes 29 seconds

いなか医師の勉強ノート
子どもの権利を守る医師になる!虐待を疑うサインと多機関連携のリアル

子ども虐待は弱者である子どもへの重大な権利侵害であり、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待が含まれます。医療機関の役割は、虐待の予防、早期発見、医学的評価、初期対応(含通告、情報提供)、心身の治療など多岐にわたります。医療者には児童虐待の早期発見努力義務があり、「虐待を受けたと思われる児童を発見した者」には通告義務が法律で規定されています。疑いを矮小化せず、常に鑑別診断の一つとして虐待を念頭に置き、冷静に客観的な情報を収集し、連携して対応することが重要です。特に乳幼児頭部外傷(AHT)や、虐待に特徴的な皮膚損傷(パターン痕)、意図的な病態誘発であるMedical Child Abuse(MCA) など、各類型を疑う所見が詳細に示されています。対応においては子どもの安全確保を最優先とし、院内組織(CPT)や要保護児童対策地域協議会(要対協)といった多機関連携を通じて、地域全体で子どもと家族を支援していくことが不可欠です。


こども虐待診療の手引き−第 3 版−.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #子ども虐待 #チャイルドアドボカシー #多職種連携 #虐待 #ガイドライン

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6 days ago
18 minutes 46 seconds

いなか医師の勉強ノート
専門家が推奨する肥満症の治療・管理ガイドライン徹底解説!

肥満症の治療目標は、単に体重(BMI)を減らすことだけではなく、肥満に起因する健康障害(合併症)の改善と予防に主眼を置かれます。

治療の基本は、食習慣、運動、そして行動変容を促す生活習慣の是正であり、これらが治療の核となります。具体的な減量目標としては、3~6ヵ月で現体重の3%減、または合併症の改善を目指します。減量・維持療法には、食事療法、運動療法、および行動療法を組み合わせることが強く推奨され、難治性あるいは高度肥満症例(BMI ≥35)においては、薬物療法や減量・代謝改善手術も重要な選択肢となります。

合併症を抱える患者に対しては、多職種連携チームによる適切な評価と個別化された治療戦略が、良好なアウトカム(健康障害の改善)を得るために不可欠です。


日本肥満学会編. 肥満症診療ガイドライン 2022.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #肥満症 #メタボリックシンドローム #メタボ #生活習慣病 #ガイドライン

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1 week ago
31 minutes 49 seconds

いなか医師の勉強ノート
パーキンソン病—診断の落とし穴からDBS、遺伝子治療の未来まで

パーキンソン病の診断は、MDS 2015診断基準に基づき、運動緩慢を必須とし、絶対的除外基準と支持的基準を組み合わせて臨床的に確立されます。嗅覚低下やレム睡眠行動障害などの非運動症状は前駆期からのバイオマーカーとして有用性が示されています。治療薬L-ドパの長期使用は神経変性を促進するエビデンスはないものの、若年発症や重症度が高い場合に運動合併症のリスクが高まります。難治性の運動症状やジスキネジアには、STN-DBSやGPi-DBSなどの手術療法が考慮され、長期的なQOL改善に寄与します。また、うつやアパシー、RBDなどの多様な非運動症状に対しては、抗うつ薬やコリンエステラーゼ阻害薬などによる治療が症状に応じて行われます。


日本神経学会. パーキンソン病診療ガイドライン 2018


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #パーキンソン病 #神経内科 #DBS

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1 week ago
29 minutes 6 seconds

いなか医師の勉強ノート
『それって本当にコロナ後遺症?』疲労感がない患者でプライマリ・ケア医が疑うべき疾患とは

本研究は、2021年6月から2024年12月にかけて、Long COVIDが疑われ専門外来を受診した患者のうち、最終的に別の疾患と診断された44名の臨床的特徴を後方視的に分析しました。このうち、過去のSARS-CoV-2感染が確認されず「Long COVIDミミック」とされた30名を除き、真に別の疾患と診断された14名(全受診者の2.2%)のデータが詳細に検討されています。

最終診断の内訳としては、膠原病と中枢神経疾患がそれぞれ5名(35.7%)と最も多く確認されました。この「別の疾患群」において最も頻繁に報告された症状は筋力低下(42.9%)であり、一方、Long COVID患者で最も一般的な症状である疲労(48.6%)は、この群では比較的まれ(14.3%)でした。

この結果から、プライマリ・ケア医は、Long COVIDが疑われる患者、特に疲労を主要な症状として訴えない場合に、他の疾患の鑑別診断を慎重に行うことが推奨されます。なお、ルーチンの炎症マーカー(CRPや白血球数など)は、他の疾患との鑑別には有用性が低い可能性が示唆されています。

Ohira M, Osada T, Kimura H, Sano T, Takao M. Clinical Characteristics of Patients Initially Suspected of Long COVID: A Case Series From a Specialized Outpatient Clinic. J Gen Fam Med. 2025.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #COVID-19 #新型コロナウイルス #LongCOVID #コロナ

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1 week ago
15 minutes 10 seconds

いなか医師の勉強ノート
境界型糖尿病予防の落とし穴:「社会リスク」が健康を阻むメカニズム

日々の診療で「生活習慣を変えてください」と指導しても、なかなかうまくいかない患者さんに遭遇し、もどかしい思いをされていませんか?個人の努力や意志の力だけではどうにもならない、行動変容の深い壁について、最新の質的研究論文を掘り下げます。なぜ「健康的な行動」が、その人の社会的な居場所を脅かす「リスク」になり得るのでしょうか?

このエピソードでは、境界型糖尿病を持つ人々が、診断をどのように受け止め、日常生活の中で健康行動を実践しようとするときに直面する複雑な現実に迫ります。特に低所得層や多様な民族的背景を持つ人々にとって、行動変容は、ハビトゥス(身体化された性向)と、家族の期待、社会儀礼、構造的要因(食料の費用、住宅不安など)との相互作用によって強く制約されていることが示されました。社会規範に反する「健康的な行動」は、糖尿病の将来的なリスクよりも差し迫った「社会的リスク」(社会的地位や人間関係の損失)を伴うため、個人の努力だけでは限界があることが強調されています。本研究は、糖尿病予防の成功には、個人の行動レベルのアドバイスを超え、物理的、経済的、社会的、文化的な環境の変化を組み込むべきであると結論づけています。


Barry E, Greenhalgh T, Papoutsi C, et al. Preventing type 2 diabetes: a qualitative study exploring the complexity of health-related practices in people with prediabetes. Br J Gen Pract 2025; DOI: https://doi.org/10.3399/BJGP.2025.0208.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #2型糖尿病予防 #社会決定要因 #ブルデュー理論


【解説の補足】

この研究では、社会学者のピエール・ブルデューの「実践の理論」が応用されており、「ハビトゥス」(Habitus:人生を通じて蓄積された、行動の傾向や性向)が、その人の住む世界(家族、職場、社会慣習、経済状況など)とどのように相互作用し、健康行動を制約しているかを深く探っています。これは、行動変容を個人の責任として捉える従来の生物医学モデルに異議を唱える重要な視点です。

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1 week ago
16 minutes 25 seconds

いなか医師の勉強ノート
機械学習で解明!患者が感じる「医師の優しさ」を決める9つの行動とは?

医師のコンパッション(思いやり)は、患者のアウトカム改善と関連することが知られていますが、具体的に医師のどの行動が患者にコンパッションとして体験されるのかは、これまで不明瞭でした。今回は、米国都市部の2つの学術救急部門(ED)で2023年9月から2024年5月にかけて行われた横断研究の論文を取り上げ、この疑問に迫ります。


この研究では、成人患者1025名が参加し、検証済みの5項目コンパッション尺度と、コンパッションに関連すると提案されてきた27項目の医師の行動について回答しました。機械学習アルゴリズムLASSOを用いた分析の結果、患者のコンパッション経験の変動の約3分の1(r2 = 0.34/0.32)を予測する9つの行動が特定されました。最も強い関連性を示したのは「あなたの言うことに注意深く耳を傾ける」という行動です。

また、特定された9つの行動は、患者に集中し、真に傾聴し、懸念を理解し、希望を伝え、非判断的であること(non-judgmental)を中心としています。さらに興味深いことに、探索的分析では、女性の患者にとっては3つの行動が、黒人患者(非ヒスパニック系白人患者と比較して)にとっては5つの行動が、より強い関連性を持つことが示唆されており、コンパッションの示し方が「画一的ではない」可能性も指摘されています。

本研究は、患者がより高いレベルのコンパッションを経験するために、医師が実践すべき具体的な行動の初期的なフレームワークを提供するものです。


Marks CM, Baptista P, Gaines C, Jones CW, Remboski L, Nyce A, Scudder AM, Haimovich AD, Shapiro NI, Trzeciak S, Roberts BW. Machine Learning to Identify Physician Actions Associated with Patient Experience of Compassion. J Gen Intern Med. 2025. DOI: 10.1007/s11606-025-09914-8.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #コンパッション #機械学習 #救急医療

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1 week ago
26 minutes 40 seconds

いなか医師の勉強ノート
ALS治療の最前線:エダラボンはなぜ「条件付き推奨」なのか?最新ガイドラインから読み解く抗ALS薬の現在地

筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者へのエダラボン点滴治療は、改訂ALS機能評価尺度(ALSFRS-R)スコアの低下抑制効果が早期例において示されていることから、現行ガイドラインでは条件付きで推奨されています。この薬剤は抗酸化作用により疾患進行抑制に寄与すると考えられています。一方で、非気管切開生存期間の延長、呼吸機能の低下抑制、生活の質(QOL)の改善効果は、現時点では高いエビデンスが示されていません。投与においては、継続的な点滴が必要であり、腎機能障害や肝障害などの副作用に留意する必要があります。本推奨は、有益性が有害性を上回る可能性が高いという独立パネル委員会の判断に基づき決定されています。


Writing Group; Edaravone (MCI-186) ALS 19 Study Group. Safety and efficacy of edaravone in well defined patients with amyotrophic lateral sclerosis: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet Neurol 2017; 16: 505-512.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #ALS #難病治療 #神経内科


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1 week ago
19 minutes 58 seconds

いなか医師の勉強ノート
AI活用✕プライマリ・ケアのロードマップ【Starfieldの提言】

米国家庭医学会(AAFP)等は、プライマリ・ケアにおけるAI活用の共有ビジョンを作成するためのStarfieldサミットを2025年5月に開催しました。


AIは、慢性的な資金不足や労働力不足といったプライマリ・ケアが直面する課題に対処するツールを提供し、Barbara Starfieldの提唱する4つの核心的属性(初診のアクセス、継続性、包括性、協調性)を強化することが期待されています。


このロードマップは、適切な関係者(専門家や患者擁護者など)の招集、政策・支払い改革の提唱、リソース構築(AIリテラシーの統合や評価フレームワークの開発など)の3つの戦略的柱から構成されています。AIは、診療の核心的な価値観に導かれ、人間の関わりを深め、管理上の負担を軽減するために責任をもって導入されるべきであり、決して人間の仕事を置き換えるものではないと強調されています。


Singer A, Gross N, Haddad L, Cole A. A FAMILY MEDICINE SHARED VISION AND ROAD MAP FOR AI IN PRIMARY CARE Introduction. Ann Fam Med. 2025; 23: 481-483.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #医療AI #家庭医学 #医療政策

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1 week ago
19 minutes 39 seconds

いなか医師の勉強ノート
AI時代に医師が「考えなくなる」リスクを防げ!:指導医が知っておくべきDEFT-AIフレームワーク

今回のテーマは、日々進化するAI技術が臨床や教育に与える影響。特に、若手医師のスキル低下を防ぎ、AIと安全かつ効果的に共存するための具体的な指導法について、NEJMの最新レビュー論文を深掘りします。


大規模言語モデル(LLMs)に代表されるAIは、医療学習と実践を根本的に変える可能性を持っていますが、その利用は

「デスクリング(既得スキルの喪失)」

「ネバースキリング(必須スキルの未発達)」

「ミススキリング(不正確な行動の強化)」

などのリスクを引き起こす可能性があります。


不確実なAIの出力に直面した際に効率性と革新性の間を柔軟に移行する適応的実践を支えるため、批判的思考の育成が不可欠です。指導医が学習者よりもAIに不慣れな場合もあるため、AIの能力と限界を共同で探求する「共有学習モデル」を導入し、学習者の洞察を活かすことが推奨されます。


本論文では、臨床指導中に批判的思考とAIリテラシーを促進するため、

Diagnosis(診断)

Evidence(根拠)

Feedback(フィードバック)

Teaching(教育)」

にAIの利用推奨を加えた構造的アプローチ「DEFT-AI」フレームワーク

を提案しています。このフレームワークは、AIとの協働行動をリスクに応じて「セントール」(慎重な評価を伴う分担)と「サイボーグ」(密接な協働)間で切り替える、適応的なAI実践を促します。最終的には、AIの出力は検証なしには完全に信頼できないという前提に基づき、「検証してから信頼する(Verify and Trust)」というパラダイムを確立することが重要であると述べています。

Abdulnour RE, Gin B, Boscardin CK. Educational Strategies for Clinical Supervision of Artificial Intelligence Use. N Engl J Med 2025;393:786-97.

#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #AI #医学教育 #研修医

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2 weeks ago
17 minutes 18 seconds

いなか医師の勉強ノート
4種類の抗ウイルス薬の選び方と薬物相互作用の落とし穴!新型コロナウイルス感染症 診療の指針 2025

新型コロナが5類に移行して久しいですが、軽症患者への対応が日常診療に戻った今、皆さんが最も頭を悩ませているのが、どの経口抗ウイルス薬を選ぶかではないでしょうか。特に多剤併用が多い高齢の患者さんでは、「あの薬とこの薬、一緒に飲ませて大丈夫なの?」という疑問はよくあることです。


今回のエピソードでは、最新の「新型コロナウイルス感染症 診療の指針 2025」を紐解きながら、4種類の抗ウイルス薬の選び方と、特に避けるべき「薬物相互作用(DDI)」の落とし穴について、楽しく深く学んでいきます。知らずに処方すると患者さんを危険に晒してしまう可能性のあるDDIのリスクを、最新のエビデンスに基づいて整理しましょう。外来診療における抗ウイルス薬の選択フローチャートも参考に、日々の臨床判断に役立つ知識を対話形式でお届けします。



新型コロナウイルス感染症の治療において、モルヌピラビル(ラゲブリオ)、ニルマトレルビル/リトナビル(パキロビット)、エンシトレルビル(ゾコーバ)などの抗ウイルス薬は、重症化予防および症状軽減を目的として使用されます。

ニルマトレルビル/リトナビルおよびエンシトレルビルは、肝代謝酵素CYP3Aに対する阻害作用が強いため、併用禁忌薬が多数存在し、投与前に患者の常用薬との相互作用を厳密に確認する必要があります。

一方、モルヌピラビルは相互作用のリスクが少ないですが、重症化抑制効果は他剤と比較して低い可能性が指摘されています。

薬剤選択は、患者の重症化リスク、腎機能、そして発症からの投与可能期間(例:ニルマトレルビル/リトナビルは5日以内、エンシトレルビルは3日以内)を総合的に判断することが重要です。

長谷川直樹, 迎寛, 佐々木結花, 松本哲哉, 泉川公一, 他 (編). 5学会による 新型コロナウイルス感染症 診療の指針 2025. 2025.

#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #新型コロナウイルス #COVID-19 #薬物相互作用 #抗ウイルス薬 #ガイドライン

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2 weeks ago
18 minutes 15 seconds

いなか医師の勉強ノート
美容と安全は両立する?美容医療専門家による診療指針

今回のテーマは、身近になりつつある「美容医療」の安全基準。特に最近、外来でも美容の相談が増えてきたけれど、本当に安全な治療ってどれなんだろう?と悩む先生もいるのではないでしょうか。今回は、日本の美容医療の専門家たちが作成した公的な診療指針から、「強く推奨される治療」と「やってはいけない治療」を徹底的に深掘りしていきます。

本診療指針は、美容医療における合併症実態調査に基づき、日本皮膚科学会、日本形成外科学会を含む5学会共同で作成された令和3年度改訂版です。シミ、シワ・タルミ、脱毛、乳房増大術など、多岐にわたる施術について、有効性と安全性の観点から臨床的推奨度を提示しています。例えば、顔面の表情ジワにはボツリヌス菌毒素製剤の注入が、日光黒子や後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)にはレーザー治療が強く推奨されています。一方で、乳房増大術におけるヒアルロン酸製剤や非吸収性フィラーの注入は、晩期合併症や乳癌検診の妨げになるリスクから、行わないことを強く推奨するとされています。また、医療事故が発生した場合の医療事故調査制度や相談先など、医療安全の確保についても重要な記載が含まれています。医師が提供すべきインフォームド・コンセントの重要性が強調されている点が特徴的です。

厚生労働科学研究費補助金 地域医療基盤開発推進研究事業 美容医療における合併症実態調査と診療指針の作成及び医療安全の確保に向けたシステム構築への課題探索研究班. 美容医療診療指針(令和3年度改訂版). 日本美容外科学会会報. 2022;44(特別号):1(69)-102(170).

#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #美容医療 #注入治療 #医療安全 #ガイドライン

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2 weeks ago
24 minutes 7 seconds

いなか医師の勉強ノート
「円形脱毛症」の常識が変わる!? 新ガイドラインとJAK阻害薬の衝撃

円形脱毛症(AA)は、毛を作り出す毛包を主な標的とする後天性の自己免疫性疾患であり、その重症度は多様で、患者さんのQoLを大きく低下させる深刻な課題を含んでいます。従来の治療法には限界がありましたが、2022年以降にJAK1/2阻害剤、2023年9月にはJAK3/TECファミリーキナーゼ阻害剤といった新規薬剤が重症AAに対して保険適用となり、治療環境は一変しました。この劇的な変化と、AA病態に関する基礎研究の進展を受けて、最新の診療ガイドライン2024年版が策定されました。

本ガイドラインでは、AAの治療選択を「AA-cube」(年齢、重症度、病期)という3次元空間で捉える新しい考え方が提示されています。具体的な治療法としては、軽症例に対するステロイド局所注射や外用が引き続き強い推奨度(推奨度1)を持つ一方、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治例に対しては、厳格な条件のもとで経口JAK阻害薬の使用が強く推奨されています。また、医学的な治療だけでなく、QoL改善のための「かつらの使用」も強い推奨度(推奨度1)として明記されています。今回のエピソードでは、この最新のガイドラインを読み解き、地域医療の現場で円形脱毛症の患者さんにどのように向き合っていくべきか、最新の知見と治療戦略について、深掘りしていきます。

円形脱毛症診療ガイドライン策定委員会. 円形脱毛症診療ガイドライン 2024. 日皮会誌. 2024; 134(10): 2491–2526.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #円形脱毛症 #JAK阻害薬 #皮膚科 #ガイドライン

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2 weeks ago
24 minutes 58 seconds

いなか医師の勉強ノート
アトピー性皮膚炎最新治療ガイドライン2024を学ぶ

アトピー性皮膚炎は、小児から成人まで、多くの患者さんやご家族のQOL(生活の質)に深く関わる慢性疾患です。特に治りにくい「難治性の痒み」に悩まされ、掻くことをやめられない患者さんも多く、医師としても頭を抱えるテーマではないでしょうか。

今回の「いなか医師の勉強ノート」では、2024年に改訂されたばかりの「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」を深掘りします。最新の知見に基づき、皮膚のバリア機能の異常や、痒みを引き起こす2型炎症のメカニズムを楽しく学びながら、外用薬や生物学的製剤など、進化した最新の治療戦略を対話形式で分かりやすく解説します。日常診療で遭遇する「この患者さん、どうしたらいい?」という疑問に、EBM(根拠に基づく医療)の視点から答えを探していきます。

この文献は、アトピー性皮膚炎(AD)の診療に関わるすべての医師・医療従事者を対象に作成された「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」の最新版です。本ガイドラインは、2021年版以降に発表された国内外の新しい知見を加えて作成されており、EBMに基づいた治療方針や目安が示されています。ADは瘙痒を主病変とし、増悪と軽快を繰り返す多病因性の慢性疾患であり、皮膚バリア機能の異常と2型炎症を中心とした複雑な病態形成が関与しています。

治療の目標は、症状を軽微な状態に抑え、日常生活に支障がない状態を維持することとされています。

治療戦略では、正確な診断と重症度評価に基づき、抗炎症外用薬(ステロイド、タクロリムス、デルゴシチニブ、ジファミラストなど)や全身療法(JAK阻害内服薬、生物学的製剤)を適切に選択し、寛解導入と寛解維持を目指すことが重視されています。また、寛解維持には、保湿剤によるスキンケア継続や、炎症が治まった皮膚にも間欠的に抗炎症外用薬を塗布するプロアクティブ療法が有用であるとされています。


佐伯秀久, 大矢幸弘, 荒川浩一, 市山進, 勝沼俊雄, 加藤則人, et al. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2024. 日皮会誌. 2024;134(11):2741-2843.

#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #アトピー性皮膚炎 #皮膚科 #ガイドライン

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2 weeks ago
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いなか医師の勉強ノート
「かゆみ止めが効かない!」全身性皮膚瘙痒症ガイドライン2020を読み解く

皮膚瘙痒症は、発疹を認めないにもかかわらず強い痒みを生じる疾患であり、長期にわたる痒みは患者のQOLを著しく低下させます。特に全身に痒みが生じる汎発性皮膚瘙痒症は、腎不全、肝障害、血液疾患などの様々な基礎疾患に合併することが多く、その対応は困難です。

汎発性皮膚瘙痒症の痒みは一般的に抗ヒスタミン薬の奏功例が少なく、ヒスタミン以外の様々な起痒物質や神経要因が関与していると考えられています。本ガイドラインは、定義や分類を整理し、最新の知見や治療動向を踏まえて改訂されました。

最も多い原因はドライスキンであり、保湿剤の使用が推奨されます。基礎疾患がないかどうかの原因検索が重要であり、難治例ではナルフラフィン塩酸塩(保険適用に制限あり)やプレガバリン、ガバペンチンなどの使用も考慮されるべきとされています。


佐藤貴浩, 横関博雄, 室田浩之, 戸倉新樹, 椛島健治, 高森建二, 塩原哲夫, 森田栄伸, 相場節也, 青山裕美, 端本宇志, 片山一朗. 皮膚瘙痒症診療ガイドライン 2020. 日皮会誌. 2020; 130(7): 1589-1606.


#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #皮膚瘙痒症 #ドライスキン #難治性そう痒 #ガイドライン

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2 weeks ago
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いなか医師の勉強ノート
50代から急増!帯状疱疹の診断と予防〜2025ガイドラインの最新常識

今回のテーマは、高齢化社会でますます重要性が高まる「帯状疱疹」です。最新の「帯状疱疹診療ガイドライン2025」を深掘りし、日常診療に役立つ最新常識とエビデンスを学びます。新規機序の内服薬や、驚異的な予防効果を持つサブユニットワクチンの登場など、帯状疱疹診療を取り巻く状況は大きく変化しています。

本ガイドラインは、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によって引き起こされる帯状疱疹の、正しい診断、治療、予防のための指標を提示することを目的として策定されました。高齢化に伴い患者の増加が予想されており、本疾患に対しては抗ウイルス薬による治療が主体となりますが、近年登場した新規機序の内服薬やサブユニットワクチン、保険適用されたイムノクロマト法などの最新状況が反映されています。急性期には抗ウイルス薬の全身投与が強く推奨され、PHN予防を含む疼痛管理やワクチン接種による予防効果についても詳しく解説されています。

帯状疱疹診療ガイドライン策定委員会. 帯状疱疹診療ガイドライン 2025. 日皮会誌. 2025;135(3):527-556.

#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #帯状疱疹 #予防 #ワクチン #ガイドライン

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いなか医師の勉強ノート
医学知識をアップデートしたい!でも面倒!という同志のため、地域医療、家庭医療、総合診療、プライマリ・ケア、総合内科に関する論文やレビュー、ガイドラインを、Notebook LMに解説してもらうだけの、「くつ王レディオ」リスペクト番組です。