沈黙。それは、この映画が25年間積み重ねてきた時間そのものです。第35回では、ドキュメンタリー映画『どうすればよかったか』を題材に、統合失調症を発症した姉と、その家族の歩みを精神科医の視点から読み解きます。長期に及んだ未治療期間(DUP)がもたらした影響、専門医療につながらなかった背景、そして親が示した「見守る力」。3か月の入院治療によって訪れた静かな変化と、「二重見当識」とともにある回復も解説します。正解のない問いに向き合い続けることの意味を考えます。