ル・コルビュジエが晩年を過ごした、南フランス・カップマルタンの「休暇小屋」。わずか8畳の空間で、彼は何を考え、何を手放していったのでしょうか。
最終回となる今回は、この小屋に込められた“余白”の思想をめぐりながら、建築を離れ、ひとりの人間としてのコルビュジエを見つめます。
華やかな都市の構想を描いた巨匠が、最後に選んだのは、静かで、慎ましく、そして自由な「暮らし」そのものでした。