
🎧 本日の放送はこちらのnoteで全文を公開しています。 🔗 https://note.com/msakai2025/n/n35e40da0bf21
コミュニティをもっと楽しく もっと先へ。 こんにちは、さかい美佐です。
今日は#118、コミュニティの『プライシング戦略学』〜有料vs無料:境界線設計の心理メカニズム〜をお話します。
【結論】 価格は売上や参加しやすさの話ではなく、文化をつくる境界線なんです。低額でも有料にすることで、理想のコミュニティ行動を促進し、持続可能な運営が実現できます。
【理由その1:認知的不協和理論が働く】 たとえ月額500円でも、人は無意識に「価値がある」と認識して、払った自分を正当化する心理が働きます。「お金を払った=価値があるはず」という無意識的価値認識が生まれて、月額500円でもコミット感を生み出す心理的アンカー効果があるんです。逆に無料だと、責任もコミットも発生しづらい。私もコミュニティにいくつか参加していますが、有料だと損したくないですし、できない自分を回避したく、活用を試みます。退会の理由としても「活用できていない自分が嫌なのでやめます」というものがあるんですよ。あなたにも心当たりありませんか?
【理由その2:内集団バイアスで連帯感が生まれる】 共通コストを払った仲間意識による連帯感が醸成されるんです。コミュニティの安心安全な場というのは、基本中の基本です。囲いのない中で囲いを作り、そこを守って育てる。だからコミュニティマネージャーにとっても、価格というのは強力な境界線なんですね。無料コミュニティはこの境界線が有料よりあいまいになるので、守備範囲がふわっとするイメージです。
【理由その3:プロスペクト理論で無料幽霊部員問題を解決】 損失回避性、つまり「せっかく払った参加費を活用しないと損」という心理が働きます。得る喜びよりも失う痛みの方が2倍も大きいんです。この科学的な効果を活用することで、無料幽霊部員問題を構造的に解決できます。本人も入ったことを忘れているであろう無料幽霊部員。これは有料コミュニティにおける、私が言っているサイレントメンバーとは別です。お金を払っているが積極参加しない理由がそれぞれあります。活用の方法は人によって違いますし、これから活用しようという可能性への課金かもしれません。少なくとも、サイレントメンバーには課金という目に見えるお知らせがあります。そこは大きな意識の違いになると考えます。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:他のコミュニティの価格を調査する】 まったくのビギナーさんであれば、まずはサイト検索などで他のコミュニティの内容と価格を調査することです。その中であなたが参加者として魅力的な価格と、運営側として作りたいコミュニティの価格を比べてください。おそらく参加側ならリーズナブル、運営側はより高額になるはずです。その差をどう埋めるか、どちらに寄せるかなどを考えてみましょう。
【アクション2:永続的な無料よりも低額でも有料にする】 私の感覚でいうと、無料のコミュニティは心のどこかで、運営側も参加側も「無料」というラベルがついています。お試しとしての無料は私も馴染みがあり、よく活用しますが、ずっと無料よりも低額でも良いので有料を勧めています。とはいえ理想のコミュニティを目指す!と市場価格よりもずっと高額すぎてしまうと集まらない。コミュニティは人がいないと始めることすらできません。また、マイナスの収支が続きすぎても運営ができない。価格は即決できるものではありません。スタート後に「あ、違った!」にならないよう、よく吟味する必要があります。
【アクション3:価格以外の対価も検討する】 お金の有料ではなく、労働や貢献対価ではどうなのか?例えば会費の代わりに、⚪︎⚪︎公園の整備に参加する、みんなのコメントにいいね!する、これを会費として扱うのも方法としてあります。とはいえ、プライスや会費選択肢が多数だと、その分運営コストも上がってしまいますので、そこは慎重に検討する必要がありますね。
今日は以上です。頑張るあなたを応援しています!
最後まで聞いてくださってありがとうございます。いいねやコメントくださると嬉しいです。コメントにご質問も待ってますね、さかい美佐でした。