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コミュニティをもっと楽しく もっと先へ。 こんにちは、さかい美佐です。
今日は#124、コミュニティの『認知エネルギー経済学』〜アテンションの争奪から共創への3段階転換論〜をお話します。
【結論】 注意力を奪う長さではなく、頂いた時間へのリターンを育てることが大切なんです。コミュニティは「お時間以上」の価値を提供する場所です。
【理由その1:SNSとコミュニティは本質が違う】 TikTokやInstagram、YouTubeなどの動画系は吸い込まれますよね。宇宙人が地球滅亡のために用意した罠みたいに中毒性があります。そんなSNSと肩を並べるのは少々おこがましいのですが、コミュニティだって消費の1つです。ただSNSと違って、視聴継続率で勝負ではなく、いかに短い時間で価値を感じてもらえるか。SNSが注意を奪い続ける魔法の装置だとしたら、コミュニティは本来その逆で、注意力が戻ってきて増えて返ってくる場所になるのが理想です。数分の参加で軸が整う、誰かの一言で思考が深まる、短い接点が長い余韻になる。こうした小さな投資で大きなリターンが返る体験こそ、コミュニティの本質的なエネルギー価値なんですよね。
【理由その2:注意力の消費から投資へ転換する】 従来はTikTok等との注意力争奪戦に参戦する消耗戦モデルでした。でも新しいパラダイムは、注意力の消費から投資へ、独自価値提供による共創モデルです。これがROA理論、つまりReturn on Attention、注意力投資対効果を最大化する科学的設計なんです。メンバーの注意力を単なる消費から、メンバー本人とコミュニティ全体への投資に変える場ですよね。数や量よりも、アウトプットの質が高まる価値提供です。
【理由その3:共創サイクルが価値を増殖させる】 一人の投資がコミュニティ全体の資産に変換されるんです。貢献側は自己有用感、受取側は感謝、価値が増殖しながら循環します。TikTokがブラックホールだとしたら、コミュニティはパワーステーション。せっかく集まってくれているコミュニティです。運営側とメンバーの双方向だけでなく、メンバー同士の良い広がり、これが動画系SNSとの違いです。最初は小さくても、実は大きな価値、つまり文化に育ちます。
では、具体的にどうすればいいか。3つのステップでお伝えしますね。
【アクション1:滞在時間確保から価値ある投資への意識転換】 従来は「滞在時間をいかに長く確保するか」でしたが、変換後は「投下時間をいかに価値ある投資にするか」です。では価値ある投資とは、コミュニティにおいて何でしょうか?気づきアウトプット(独り言)、課題や相談ごとのアウトプット、コミュニティへの質問。「え、これが価値ある投資?」そう思った方もいるでしょう。でもこれらはコミュニティにおいて価値です。「昨日のイベント面白かったです!」も嬉しいけれども、「⚪︎⚪︎さんの背景画像がクリスマスで目立った」でも良いんです。私にとっては立派な価値なんです。
【アクション2:だらだら交流から集中セッションへの設計転換】 従来は1時間のだらだら交流会でした。耳がちょっと痛いですが、私は最近オンラインは45分程度が基本。延びても60分は超えません。前職では朝活は30分、交流会などオンラインは60分、四半期の会は120分。でもいずれも延びてしまうことが多かったです。わずか1年ですが、例えば四半期の会の2時間はもう長く感じます。時間設定はあなたのフィット感も必要ですが、時間を変えてみるのはありだと考えます。例えば90分を60分開催にしてみる。そして要約をつけることをやってみてください。テキスト要約でも、マインドマップでも、グラレコでもOKです。
【アクション3:頻度は多く、時間は短くの実践】 私の勝手な理想は、頻度は多く、滞在は短くが良いのではと思い始めています。それで効果を感じていただくためには、スマホベース、音声、コンテンツは短く、リアクションボタンなどをより活用する必要がありそうです。もしくはスマホコンテンツは要約で、リンククリックでPC用のフルバージョンが見れる、なども良いですね。長いアーカイブ動画を掲載だけではなく、AI要約やそのコンテンツの活かし方の提案が必須かなと考えています。
今日は以上です。頑張るあなたを応援しています!
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今日は#123、コミュニティの『認知負荷設計学』~燃え尽きない運営の5原則~をお話します。
【結論】 希望して入ったコミュニティでたまに疲れるのは、あなたが悪いわけではなく、仕組みで軽減できるんです。なんとなく疲れるは意志の弱さではなく、脳のキャパの問題なんです。
【理由その1:脳のメモリが圧迫される】 イベント・告知・チャット・メール・日々の交流など、コミュニティマネージャーもそしてメンバーにも負荷がかかります。でもそれは、負荷をかけて行動につなげ、目的に向かうためです。メンバーも連絡や参加する/しないなど意思決定が積み重なると、気づかぬうちに脳のメモリが圧迫されていく。実はこの「なんとなく疲れる」「集中が切れる」という現象、意志の弱さではなく、私たちの脳のキャパの問題なんです。
【理由その2:燃え尽きは当然起きる】 どれだけ希望して入ったコミュニティでも、どれだけやる気があって始めたコミュニティでも、「なんか疲れたな」は起きて当然です。あなたが罪悪感を持つ必要はありません。実際に退会理由で「落ち着いたらまた参加しよう」といって落ち着くことがない、「いつもこうやって続かない」自分には習い事は向いてないかも、というのはよくあります。これは担当しているコミュニティの優先順位が下がっちゃったわけですね。
【理由その3:科学的設計で持続可能になる】 その「なんか疲れたな」が燃え尽きになる前に、やる気や気持ちだけで片付けない、認知負荷の少ないコミュニティ設計を始めましょう。従来の頑張りと根性で乗り切る精神論的運営ではなく、脳の処理限界を理解した科学的設計による持続可能運営が必要なんです。人間の脳のメモリを最適化して疲弊しないシステムを構築する技術、これが認知設計学です。
では、具体的にどうすればいいか。5つの原則から3つ選んでお伝えしますね。
【アクション1:負荷分散の原則を実践する】 端的にいうと人に頼るか、テクノロジーに頼るかです。運営側なら、新しい運営スタッフを導入する、メンバーでボランティアを募集する、AIや自動化アプリの導入。メンバー側なら、コミュニティ内で他メンバーと繋がる、AIによる要約やメール返信を活用する、時間捻出のための段取りをAIに考えてもらう。一人サーバーダウンからクラウド型運営への進化を目指すんです。
【アクション2:認知余白の原則を大切にする】 情報過多の現代で「与えない」ことも価値なんです。脳のメモリに余白を作ることで思考力と創造性を保護します。運営側なら、一斉メールを減らしリストメールを活用する、メンバーが参加できる手間を1つでも減らす導線設計、チャットやDMに必ず返信する癖をやめる。メンバー側なら、メールの返信を減らしリアクションボタンなどの活用、イベント参加/不参加を早めに決める。静かな空間が贅沢であるように、認知的静けさを設計してください。
【アクション3:どん・どん・ぱ!のリズムを作る】 これはリズム設計の原則です。安心、安心、刺激のリズムで設計するんです。運営側なら、日頃の安心感を高めることを優先してください。メンバー側なら、参加したいイベントはスクショしてメモしておく、関心があるものは運営側に伝えておく。連絡する、連絡する、手放すみたいに「どん・どん・ぱ!」運営、良くないですか?
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今日は#122、コミュニティの『価値体験の最適化論』~瞬間的感動と持続的快適の2軸感情マトリクス設計~をお話します。
【結論】 感動は花火、安心は日向ぼっこ。この二つのリズムが、飽きない・疲れない・続けたくなる場をつくるんです。瞬間的感動と持続的快適を戦略的に組み合わせることが大切です。
【理由その1:快楽順応という脳の自然な働き】 あなたにも「当たり前になっちゃって」そんな経験ってありませんか?旅先の絶景、初めてのライブ、習い始めの講座、最初のコミュニティ参加。あれほどワクワクしたものが、日常になると少しずつ当たり前化していく。これは決して悪いことではなく、脳の自然な働きで、刺激に慣れていく「快楽順応」という現象だそうです。感動体験は過剰に繰り返せません。人は刺激に慣れてしまい、慣れが繰り返されると飽きてしまいます。
【理由その2:安心の土台がないと感動はスベる】 私の大好きな海鮮丼で例えますね。安心というご飯が下にあって、感動というネタが乗っているイメージ。ご飯の量が少なくても、お腹空きそうで不安。ネタが少ない、新鮮ではない、いつも同じだと感動できない。また、ネタは仕入れによる、つまり動的である。ただ、人によって最適なご飯の量も違えば、好きなネタも違う。ここが提供側の采配ですよね!つまりコミュニティ運営は、花火と日向ぼっこのリズムづくりなんです。サプライズなどの刺激は、ついついそればかりに気を取られがち。安心がないと感動はスベってしまいますよ!
【理由その3:動的配置とバランスが重要】 感動と安心は固定ではなく、動的なんです。合宿は定番でも行き先を変える、やることをガラッと変える。新しさは味変できる魔法の調味料。ただし使いすぎに注意です。運営側が燃え尽きない、ネタ尽きない。メンバーが慣れすぎない、飽きない。これが標語になるようなものですよね。安心安全でいくなら、定番7〜8割、新しさ2〜3割。その中で感動と安心を配置していきます。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:コンテンツを4象限にプロットしてみる】 あなたが運営や参加しているコミュニティにおいて、用意しているコンテンツやイベントが、縦軸「感情の強度」×横軸「体験の持続性」の4象限のどこに位置しているかプロット、配置してみるのも良い方法です。よりシンプルにすると、これは感動か安心か、どちらを重視してるかだけでも考えてみて!そして海鮮丼の話を思い出して欲しいのですが、安心の上に感動が乗っています。つまりコミュニティにおいては、安心あっての感動です。
【アクション2:定番7〜8割、新しさ2〜3割で配置する】 やはりリアル体験は感動体験に最も近いです。今は年1回宿泊合宿が定番、でも場所は新規かもしれない。過去は年間3回ほどの宿泊合宿で、場所は定番2回プラス新規1回。感動体験としては、懇親会の定期開催、もっとカジュアルなランチ会、新しいテーマのオンラインイベントや学び。安心体験としては、日々のメンバーとのやりとり、定期オンラインイベント、メンバーのお悩み解決、メンバー同士の交流。こういう配置で動的バランスを実現していきます。
【アクション3:目の前の困りごとを3回解決する】 打ち上げ花火をどーんと上げるような、お金も時間も人も使うだけが感動ではないです。目の前のメンバーが困っていることを、なるはやで3回解決してみてください。その人に多分、感動してもらえますよ!これは小さな感動体験かもしれませんが、積み重ねることで大きな安心と信頼につながります。
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今日は#121、コミュニティの『運営価値の可視化エンジン』〜「なんだか居心地がいい」を科学する3つの認知変換システム〜をお話します。
【結論】 居心地の良さは、派手さではなく見えない設計から生まれるんです。3つの認知変換システムで、漠然とした感覚を体感価値に変換することができます。
【理由その1:居心地は言語化しづらい感覚】 「このお店、なんだか居心地がいいな」って、後からじわ〜っと感じることありますよね。レストランであれば、味が美味しい、接客がいい、価格もいい、内装もいい、この総合点かもしれませんが、居心地は言語化より、じわ〜っとくる感覚なんです。空気そのものが心地いい。私がコミュニティ運営をしていて感じるのは、メンバーの満足度の大きな鍵は居心地の良さ。それは気づかれない工夫から生み出されると思っています。摩擦なくスッと動く導線、偶然の出会いが自然に生まれる仕掛け、「ここだから頑張れる」と感じる空気。そしてそれは、メンバー自らが感じてくれることであって、コミュニティマネージャーが「こんなこともやってまーす!」ではないんです。
【理由その2:感動体験と居心地の良さは違う】 感動体験というものは、たまにしか起きないから感動を生むと思うんですよ。山梨や静岡在住で毎日富士山が見える人は、富士山で感動することは滅多にないわけです。期間限定の講座制コミュニティであればフィナーレがきますので、そこでの感動体験を目指せます。でも月額制のような動き続けるコミュニティでは居心地の良さなのではないかと考えています。感動体験は打ち上げ花火、居心地の良さは日向ぼっこや心地良い風、澄んだ空気。コミュニティでその両方を体験できるよう、黒子コミュニティマネージャーが動くんでしょうね。
【理由その3:運営者自身が自然体でいること】 居心地とは、環境的・心理的に「自分が自然体で居られるかどうか」の感覚です。ではコミュニティマネージャーはどうやってその居心地の良さを作るのか?それはあなた自身が自然体でいること。あなた自身の居心地が良ければ、それは滲み出てメンバーに伝わります。私はこれだけだったと、今さら気づきましたね。私は自分の居心地が良いように運営していると。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:無摩擦環境を徹底的にデザインする】 無摩擦ってなんだ?摩擦がないこと、シンプルにいうと不快を減らすことです。システムエラー、コミュニケーションミスや遅延、メンバーの不明点、過剰な手間、決済関連の認識違い。100%失くすのは無理だとしても、最大限ここは努力するしかない領域です。プラス体験より強く記憶されるマイナス体験を完全に排除することが、すべての価値のスタート地点なんです。
【アクション2:偶然性を増幅させる(おせっかいすぎないこと)】 人繋ぎもコミュニティマネージャーの大きな役目ですので、直接紹介もしますし、初回だけ私も入ってお顔合わせオンライン会議も、最初だけ私も入るグループを作ることもあります。でもそれだけではなく「⚪︎⚪︎さんの投稿見てみたら?」「投稿やSNSで繋いで欲しいと思ったら連絡ください」「⚪︎⚪︎で検索してみて!URL」などが多いです。紹介って力が強いので、断りにくいとか「⚪︎⚪︎さんの紹介なら良いに違いない!」そんなフィルターもかかってしまいます。なので、おせっかいすぎないことですよね。
【アクション3:個人の成功をコミュニティの共有財産に】 「さかいさんのおかげで…」なんてありがたいセリフを退職した後の今でも頂きます。でもそれって私ではなく、コミュニティファンディング、他のメンバー、会社やCEO、コミュニティなどのおかげでもあるわけです。そりゃもちろん、私だろう!なんてこともたまには思うこともありますが、基本は黒子。実績だされたかたの話を聞くたびに「一番はあなた自身のおかげですって」なんて感じますが、コミュニティのおかげと言われるのが私は一番嬉しいです。運営者は手柄顔せず、土壌そのものにスポットライトを当ててください。
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今日は#120、コミュニティの『隠れた価値創造』~運営力がもたらす3段階底上げシステム~をお話します。
【結論】 見えない運営こそ、コミュニティの価値を何倍にも増幅させるOSなんです。3段階底上げシステムで、無形の運営能力を体感価値に変換することができます。
【理由その1:運営力は時間の経過で影響が増す】 私もこれまでにいくつものコミュニティに参加してきました。すると感じることがあるんです。「コンテンツの内容は素晴らしいけど、違和感がある」とか「コミュニティのメニューはよくあるけど、居心地が良い」とか。これらの心の声の裏には、必ず見えない設計が存在しています。誰もが安心して話せる空気のつくり方、静かな人にも光が当たる導線のつくり方、トラブルが起きにくい予防構造、居心地の良さを保つ温度管理。こうした働きは、ほとんど気づかれません。むしろ、気づかれないほど自然であることが良い運営の証でもあります。でも、表舞台が素晴らしくても裏舞台の運営がうまく機能していないと、残念ながら価値が下がります。しかも運営力というのは時間の経過でじわじわ影響を増してくるんですね。
【理由その2:社会のインフラと同じ存在】 例えば、社会の安全やインフラを守る系のみなさんは、普段は存在が見えにくいですが、何かあったときは本当に助かる存在ですよね。コミュニティの運営ってそんなイメージなのではないでしょうか?私自身が長くコミュニティを運営しているので、裏舞台の肩を持つのは大目にみて欲しいですが、確実にコミュニティの価値に影響を及ぼします。
【理由その3:3段階で価値を底上げできる】 この見えない運営力を3つの段階で表現できます。第1段階は見えない安心のセーフティネット。心理的安全基地の構築による潜在価値創造です。第2段階は見えない体験のデザイン。偶然に見える出会いの意図的演出技術で、舞台照明係として静かな人に光を当てる巧みさです。第3段階は見えない成長のエンジン。単なるサポーターから成長パートナーへの進化で、運営をコストからメンバーの未来への投資に転換するんです。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:目を配り、気を配り、声をかける】 第1段階のセーフティネットを作るには、シンプルにいうと「誰も見てなくても聞いてなくても、私は読んでいます、聞いています」というコミュニティマネージャーの態度です。いてくれて安心、いないと落ち着かない存在になるには、心理的距離感なんです。私がよく使っている「目を配り、気を配り、声をかける」。少し離れた場所から、見てますよ〜🎵これがセーフティネットです。
【アクション2:見逃さない観察を続ける】 第2段階の体験デザインのために、シンプルにいうと見逃さないことです。メンバーの静かなサインや、目立つメンバー以外の変化にも気づくためには、やはりデータも含めコミュニティ全体の観察が必要です。見えないようコミュニティを支えるには、精神論に聞こえるでしょうが、コミュニティマネージャーの想い、愛ですよね。
【アクション3:3Firstから始めて成長パートナーになる】 第3段階の成長エンジンです。ここが事務手続きだけではない、コミュニティマネージャーの真価です。関係性ができているなら、提案やフィードバックできる存在になれます。まだそこまでは…と思っているかたでも、何かしらおすすめを伝えてみてください。そのおすすめ具合が、お相手にとって適切なら、グッと信頼してもらえます!「まだおすすめするほどの段階ではない」場合は、3Firstでしたよね?まずは3回相手の役に立つことから始めましょう。
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今日は#119、コミュニティの『価格設定学』〜参加者と運営者の価格ギャップ解消術〜をお話します。
【結論】 価格は数字ではなく、価値の物語の最後の一行なんです。価値の伝え方・順番・見せ方を設計すれば、同じ価格でも「高い→納得→安い」へ変わることがあります。
【理由その1:価格ギャップは必ず起きる】 運営側として「これだけの価値があるのに…」と感じる一方で、参加者からすると「まだ様子を見たい」「安く始めたい」という心理が働く。この価格ギャップは、コミュニティではほぼ100%起きます。まず、価格ギャップは免れないと理解してください。私がコミュニティ導入支援で相談にお答えしているのは「価値と価格のフィット感」です。参加検討者が、このフィット感を比較的早く得られるか、また対象者の許容範囲に収まるかです。
【理由その2:アンカリング効果が強力に働く】 いきなり「月額5,000円です」って言われるより、最初に「月額3万円のVIPプラン」があって、その隣に「月額5,000円のスタンダードプラン」があったら…どう感じます?これをやると「入会する、しない」の選択肢ではなく、「入るならどれ?」に頭はなるそうです。これは行動経済学でいうデコイ効果で、比較対象が増えると「どれにする?」という思考に自然と移るんです。松竹梅設計なら中間が多く選ばれるのは、極端回避性といって、一番高額・一番安価は避けて中間を選びやすい傾向があるんですよね。
【理由その3:価格と価値は別物】 価格は数字で示される外側のもの、客観的に測れる外側の指標です。一方、価値は人の中にある内側のもの、主観的に変動する内側の評価なんです。この見えるものと感じるものをフィットさせる。そしてそれが許容範囲内であれば、ご入会いただける可能性が高いですね。目指すのは「良い塩梅(あんばい)」です。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:シンプルな価値提供から始める】 運営側の想いが強く、あんなことも、こんなことも伝えたいと、正直いうと盛りがちです。ゆえに価格は上げたい。でも市場の平均で言うとX円。既にこの時点で葛藤を抱えてしまっていますよね。これ、できるだけシンプルな価値提供にし、コンテンツもメインとなるものに絞って考えてみる。私はこれをお勧めしています。この時点で価格を仮置きします。次に、派生した具体的なコンテンツを追加していくのも良いですよ。
【アクション2:松竹梅の価格戦略を活用する】 講座だと松竹梅価格はとてもマッチします。会員種別があると価値の階段が見える化されますし、参加者も馴染みのある会員種別ですので受け入れられやすいです。ただし選択肢が多すぎると逆効果になるので注意してください。月額コミュニティだと、コミュニティマネージャーの視点でいうと、全てのことに会員ランク確認が必要になり工数が増えるのと、心理的にも差が出てしまいそうです。そこで安心安全な場をうまく創るのは色々工夫が必要だと感じています。
【アクション3:価格提示前に価値を体験してもらう】 段階的価値認識設計です。価格提示前に限定コンテンツや体験セッションを提供することで、内的参照価格を段階的に引き上げる戦略です。レストラン方式で、価値体験をしてから価格提示という順序設計ですね。ただし、お試しだけでどこまで価値を感じてもらえるか。そこでも想いが強すぎて盛りすぎ問題は発生します。あり得ない量は評価が確実に下がりますから。そこもお相手にフィットするよう選べると良いかもしれないですね。
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今日は#118、コミュニティの『プライシング戦略学』〜有料vs無料:境界線設計の心理メカニズム〜をお話します。
【結論】 価格は売上や参加しやすさの話ではなく、文化をつくる境界線なんです。低額でも有料にすることで、理想のコミュニティ行動を促進し、持続可能な運営が実現できます。
【理由その1:認知的不協和理論が働く】 たとえ月額500円でも、人は無意識に「価値がある」と認識して、払った自分を正当化する心理が働きます。「お金を払った=価値があるはず」という無意識的価値認識が生まれて、月額500円でもコミット感を生み出す心理的アンカー効果があるんです。逆に無料だと、責任もコミットも発生しづらい。私もコミュニティにいくつか参加していますが、有料だと損したくないですし、できない自分を回避したく、活用を試みます。退会の理由としても「活用できていない自分が嫌なのでやめます」というものがあるんですよ。あなたにも心当たりありませんか?
【理由その2:内集団バイアスで連帯感が生まれる】 共通コストを払った仲間意識による連帯感が醸成されるんです。コミュニティの安心安全な場というのは、基本中の基本です。囲いのない中で囲いを作り、そこを守って育てる。だからコミュニティマネージャーにとっても、価格というのは強力な境界線なんですね。無料コミュニティはこの境界線が有料よりあいまいになるので、守備範囲がふわっとするイメージです。
【理由その3:プロスペクト理論で無料幽霊部員問題を解決】 損失回避性、つまり「せっかく払った参加費を活用しないと損」という心理が働きます。得る喜びよりも失う痛みの方が2倍も大きいんです。この科学的な効果を活用することで、無料幽霊部員問題を構造的に解決できます。本人も入ったことを忘れているであろう無料幽霊部員。これは有料コミュニティにおける、私が言っているサイレントメンバーとは別です。お金を払っているが積極参加しない理由がそれぞれあります。活用の方法は人によって違いますし、これから活用しようという可能性への課金かもしれません。少なくとも、サイレントメンバーには課金という目に見えるお知らせがあります。そこは大きな意識の違いになると考えます。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:他のコミュニティの価格を調査する】 まったくのビギナーさんであれば、まずはサイト検索などで他のコミュニティの内容と価格を調査することです。その中であなたが参加者として魅力的な価格と、運営側として作りたいコミュニティの価格を比べてください。おそらく参加側ならリーズナブル、運営側はより高額になるはずです。その差をどう埋めるか、どちらに寄せるかなどを考えてみましょう。
【アクション2:永続的な無料よりも低額でも有料にする】 私の感覚でいうと、無料のコミュニティは心のどこかで、運営側も参加側も「無料」というラベルがついています。お試しとしての無料は私も馴染みがあり、よく活用しますが、ずっと無料よりも低額でも良いので有料を勧めています。とはいえ理想のコミュニティを目指す!と市場価格よりもずっと高額すぎてしまうと集まらない。コミュニティは人がいないと始めることすらできません。また、マイナスの収支が続きすぎても運営ができない。価格は即決できるものではありません。スタート後に「あ、違った!」にならないよう、よく吟味する必要があります。
【アクション3:価格以外の対価も検討する】 お金の有料ではなく、労働や貢献対価ではどうなのか?例えば会費の代わりに、⚪︎⚪︎公園の整備に参加する、みんなのコメントにいいね!する、これを会費として扱うのも方法としてあります。とはいえ、プライスや会費選択肢が多数だと、その分運営コストも上がってしまいますので、そこは慎重に検討する必要がありますね。
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今日は#117、コミュニティの『ビジネスモデル設計学』〜月額制vs講座制:2つの成長戦略と心理メカニズム〜をお話します。
【結論】 月額制と講座制は、競合ではなく時間軸の違う2つのエンジンなんです。両モデルを連携させるハイブリッド設計が、持続可能なコミュニティを実現する鍵になります。
【理由その1:心理メカニズムがまったく違う】 月額制は関係性ファースト。少額の継続が関係性を回し続ける風車タイプです。心理会計学効果で継続支払いが価値認識とコミット感を深めて、LTV最大化につながります。一方、講座制は目標達成ファースト。明確なゴールに向かって走りきる中距離走タイプ。達成の心理学で、明確なゴールが強烈なエネルギーを生み出すんですよね。ピーク・エンドの法則で、完走体験が全プロセスを良い思い出に変換してくれます。つまり両者は、関係性か目標達成のどちらを重要視するかの違いなんです。
【理由その2:それぞれにPro/Conがある】 月額制は、そんな派手さはなかなか演出できませんが、地味だけど関係性を温めながらですので、定期コンテンツを軸に構築する必要があります。辛口を追加すると、風呂敷を広げすぎないのが基本です。予算や主宰者のカリスマ性や人脈があれば話は別ですが。講座制は、やはり講座は目標が明確ですし、そこに集まるメンバーも熱量が非常に高いです。でも段々下がってくるメンバーのモチベーションをどう維持するか。また、進捗は人によって異なりますので、終了時に生煮のままのかたも必ず存在します。不平・不満も出やすいので、そこはコミュニティマネージャーの腕が試されますね。
【理由その3:ハイブリッドが両方の良さを活かす】 講座で走りきった人が、その後は希望者の月額コミュニティで所属の安心を得る。逆に、月額コミュニティで育ったメンバーが、講座で一気に成長する。運営側のメリットは、高単価体験から低価格継続への自然な移行設計ができること。達成欲求と所属欲求の時差満足による持続可能性が生まれます。参加者側のメリットは、講座での達成感から同窓会での所属感への連続体験。人間の根源的欲求、達成と所属の段階的充足ができて、一回限りの学びから生涯学習コミュニティへの発展が実現するんです。
では、具体的にどうすればいいか。3つのアクションをお伝えしますね。
【アクション1:両方の可能性を考えてから決める】 コミュニティ構築支援では、みなさんはすぐ月額制か講座制か決めてしまうのですが、実は両方の可能性をまず考えてみることを薦めています。『もし月額制なら…』『もし講座制なら…』これらを想定してコミュニティをイメージしてみることです。あらかじめ月額制だと決まっていても、考えてもらっています。その理由は、コミュニティは継続が前提なので、スタートしてからの変更はよろしくないです。運営側もメンバーも『なんか違った』にならないよう、ここは時間をかけてください。
【アクション2:講座フォローアップは期限で終わらせる】 講座のフォローアップ終了時に、スパッと終われるケースは少ないです。メンバーが考えていた未来になっていない、共に過ごしたメンバーとこれからも繋がりたい、など色々ありますよね。私も参加してきた人間なので、よくわかります。ここでよくあるのが、期間を延長することです。私の考えではありますが、これより一旦講座は終わらせて、希望者のみですが月額コミュニティに案内することです。中には期限なしでフォローなさっている講師のかたもいますが、私はよほどのことがない限り、お約束の期限で終わりを薦めます。
【アクション3:卒業生向け月額コミュニティを設計する】 同じ講座で頑張った仲間だから、期間が終わればさよならは、とても残念です。だからといって、例えばSNSでグループを作って『第N期⚪︎⚪︎講座生』も良いですが、だんだん立ち消えになってしまいます。そこで希望者、手上げ制で、この講座の歴代受講生が集まる月額コミュニティを案内するのはいかがですか?中にはそれは無料でという意見もあります。でもそれは低額でも良いので有料にして、コミュニティマネージャーを配置することです。同窓会の意味だけでなく、講座の知識アップデートや勉強会のハンドリングなども入れると良いでしょう。
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コミュニティをもっと楽しく もっと先へ。 こんにちは、さかい美佐です。
今日は#116、コミュニティの『アラムナイ・エコシステム設計学』〜退会者を資産化する5つの価値循環〜をお話します。
【結論】 退会者は「失敗例」ではなく、コミュニティの「眠れる外部資産」なんです。5つの価値循環を意図的に設計することで、退会者・卒業生がコミュニティの内と外から同時にエネルギーを生み出す存在になります。
【理由その1:外で育った価値がコミュニティに還元される】 昨日の#115では「また戻れる関係性」をお話ししましたが、今日はまったく別の角度です。退会とは、コミュニティの外に「価値が育つ場所」をつくることでもあるんです。特に講座型・期間限定コミュニティでは、一度外へ出た人のほうが価値を生むことがあります。講座を卒業した人が外で経験を積んで、その学びやつながりをコミュニティに外側から還元する仕組みをつくると、コミュニティ全体の生態系が豊かになるんですよね。
【理由その2:大学の卒業生ネットワークと同じ原理】 大学が卒業生ネットワークを大切にするのと同じように、コミュニティにもアラムナイ、つまり卒業生の存在が欠かせません。人は環境が変わってみると、元の環境のことがよくわかるんです。実際に復帰してくれた人に聞くと「ゆるいけれどもしっかり根底に温かさがあったとわかりました」とか、「やっぱりあの空気は良かったですね」って言ってくれる。イメージは円の中心が自分で、すぐ周りのコア部分が現在のメンバー、その外側の色の薄くなったエリアに過去のメンバーが存在し続けているんです。
【理由その3:5つの価値循環が具体的に機能する】 退会者・卒業生は5つの形でコミュニティに価値を循環させます。紹介・メンタリング循環では、コミュニティ価値を体験した最高の語り部として、少し外からの視点で相談相手になれる。知見共有循環では、外で成長した卒業生がゲストスピーカーとして凱旋して新鮮な空気を流入させる。ブランディング循環では、成功ストーリーがコミュニティ価値を証明する最強の広告塔になる。フィードバック循環では、内部のしがらみがない客観的な良き批評家として品質向上に貢献する。そしてネットワーク拡張循環では、新業界・企業との架け橋としてコミュニティの力を外へ拡張するんです。
【アクション1:期間限定コミュニティに卒業生向け月額制を作る】 期間限定の講座フォローアップコミュニティなら、期限が来て「さようなら〜」になっていませんか?私のおすすめは、期限が来たら卒業生を月額制コミュニティとして作ることです。希望者は低価格で参加できる仕組みにする。これが同窓会の役目や、継続的な成長、関係構築につながります。全員が自動移行よりか手上げ制をとって、無料よりも低額で良いので月額課金が最適だと考えます。ここでは講座生⚪︎期という区分はなく、今までの講座生みんなが集まるコミュニティで、まさに学校の同窓生ですよね。
【アクション2:5つの価値循環を計画的に実施する】 コミュニティマネージャーは、これら5つの効果をしっかり把握して計画立てて実施する必要があります。期間限定コミュニティだと、また次の講座が決まる段階になって慌てて…というケースがありますよね。私自身も、いくつもの期間限定コミュニティでそうなっていました。このような経験からも、コミュニティが終わったメンバーへのお声がけなども、ある程度仕組み化できると良いですね。
【アクション3:卒業生に定期的にお声がけする】 月額制コミュニティでは、基本は#115で書いていた「いつでも戻って来れる環境作り」です。現在のコミュニティ内のことで手一杯だと想像しますが、退会者や卒業生も同窓会のメンバーとして、たまにで良いのでお声がけしてみてください。良いお話を聞ける可能性が高いですから。もちろん最重要は現在のメンバーですが、過去のメンバーも大切な資産として存在し続けているんです。
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今日は#115、コミュニティの『戦略的退会術』〜リターンを生む3つの離脱設計:長期エンゲージメントシステム〜をお話します。
【結論】 退会は終わりではなく、関係性の変化なんです。3つの離脱設計で「また戻れる席」を用意しておくことで、退会を恐れずに済み、長期的なエンゲージメントを実現できます。
【理由その1:退会は自然なサイクルの一部】 昨日お話したモチベーション・サイクル設計学でもありましたが、メンバーの生活や仕事、気持ちの波によって、距離を置きたい時期が必ず訪れるんです。特に低迷期や環境変動期に退会が重なることが多い。これって本当は悪いことじゃなくて、むしろ自然な流れなんですよね。だから「退会されないように」と手を尽くすのは当然ですが、同時に「良い退会」を設計しておくことが重要なんです。
【理由その2:関係性を終了させない設計が可能】 私が長くコミュニティをやってきて、前職の経営者コミュニティでも実感したのは、復帰される方が定期的にいらっしゃるということです。だから復帰を祈るのではなく、復帰しやすい環境を整えておくんですね。イメージは同窓会通信です。あなたにも過去の学校から来ませんか?「おぉ今はこんななんだ?」って、あの頃のコミュニティではないよをチラ見せするんです。
【理由その3:運営者の心理的負担も軽減される】 「退会=自分の運営失敗」という罪悪感から解放されるんです。退会って実は、コミュニティが成熟するために欠かせない自然なサイクルかもしれません。「辞められた…」ではなく、「また戻って来られる仕組みを整えておこう」という視点に変わると、運営が驚くほど軽くなるんですよね。
【アクション1:退会時のコミュニケーションを見直す】 まず、退会時のコミュニケーションを何度か見返してみてください。特に自動返信メールだけの場合は、即チェックです。入れると良い項目を列挙しますね。退会意思を受領したこと、できればパーソナルな短いお声がけ、手続きの完了はいつか、退会者ネットワークで3ヶ月に1度ほどご連絡をしてもいいか、30秒で終わるアンケートリンク、そして追伸としてパーソナルな応援メッセージプラス「またお役に立てそうなタイミングが来ましたらお声がけください」。この内容をできるだけ短く・早く送信します。
【アクション2:同窓会通信の仕組みを作る】 完全音信不通ではなく、年1〜4回の軽い接点を保持する仕組みを作ってください。私だと年1回だと少ない気もしますので、3ヶ月から半年に1回です。大きなイベント案内、四半期活動報告、重要な変更通知のみを送る。誘うのではなく、現在のコミュニティの案内です。必ず退会前後で連絡頻度をしっかり分けることが重要ですよ。
【アクション3:復帰しやすい環境を整える】 クリック一つで戻れるシンプルな復帰システムを用意してください。そして「おかえりなさい!」と自然に迎える復帰歓迎文化を醸成することです。「出戻り」感を排除した温かい復帰体験を設計する。自動退会システムを用意しておくと入会のハードルも下がりますが、誤解があって自動退会をされてしまうと誤解を解く時間がなくなってしまいますので、そこはご注意ください。
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今日は#114、コミュニティの『モチベーション・サイクル設計学』〜参加動機の波を科学する:4つの周期パターンと回復システム〜についてお話しします。
【結論】 メンバーのモチベーションが下がることは、問題ではなく自然なサイクルなんです。この波を理解して各段階に適切なサポートをすることで、一喜一憂せず温かく見守れるようになります。
【理由その1:人には心理的リズムがある】 どんなに前向きなメンバーでも、モチベーションはずっと同じ高さではいられません。最初のワクワク、日常化によるエネルギーの低下、ふと訪れる「なんのため?」の迷い、そこからの再成長。これは、やる気の問題でも性格の問題でもなく、人が自然に持っている心理的リズムなんですよね。
【理由その2:4段階で科学的に整理できる】 このサイクルを4つの段階で整理しました。ハネムーン期が1〜3ヶ月、現実期が3〜6ヶ月、低迷期が6〜12ヶ月、そして回復期が12ヶ月以降です。それぞれの段階で、メンバーの心理状態も運営側の対応も変わってきます。例えば現実期は、退会が発生しやすい時期なので、3ヶ月メールや6ヶ月メールを送るタイミングなんです。
【理由その3:個人差の変動パターンも4つある】 さらに、個人差によって変動パターンも4つに分類できます。気分で数週間単位で変わる短期変動型、仕事の繁忙期などに連動する季節変動型、大きなプロジェクト完遂後に燃え尽きる目標達成型、そして家庭や仕事の変化に連動する外部要因型です。このパターンを理解しておくと、「もしかしたらAさんは外部要因かもしれない」と冷静に判断できるようになります。
【アクション1:経過リストを作る】 まずは、3ヶ月経過リスト、6ヶ月経過リストを作ってください。これがあるだけで、「あ、そろそろこの人は現実期に入るな」って予測できるようになります。私も前職で、このリストを使って定期的にメールを送っていました。
【アクション2:観察する癖をつける】 「あの人、最近ちょっと静かになったな」って感じたら、それは心配のサインではなくて、サイクルの節目を迎えたサインです。データやご本人の様子を観察してみてください。システムでは拾いにくい、心の機微やノンバーバルなコミュニケーションを察知することが、今のコミュニティマネージャーの重要な役割なんです。
【アクション3:低迷期に小さなお願いをする】 低迷期は「なんのために参加しているのか」疑問が生まれる最高リスク期です。ここで大きな負担をかけるのではなく、「新メンバーに『ようこそ』の一言をお願いできますか?」くらいの軽いミッションを提供してみてください。小さな貢献の場が、メンバーの存在意義を再確認させてくれます。
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今日は、#113 コミュニティの『参加モチベーション・タイポロジー』〜8つのエンゲージメント・パターン〜についてお話しします。
結論:同じコミュニティにいても求めているものはみんな違う——その「違い」が見えた瞬間、企画も運営も一気に楽になる
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、「みんな楽しんでくれるはず」という思い込みが運営を苦しくしているということ。「なぜあの人の周りには自然と人が集まるんだろう?」「同じ案内を出したのに、このイベントだけ誰も来ない…?」コミュニティ運営をしていると、説明がつかない参加パターンに出会うこと、ありますよね。これ、実は動機が違うだけだったんです。学びたい人、つながりたい人、刺激を求めている人、ゆっくり安心したい人、誰かに貢献したい人。同じ場所にいて同じ説明を聞いても、動機が違えば「響くもの」はガラッと変わるんです。
2つ目は、運営側の「こうあって欲しい」はエゴだと自覚する必要があるということ。私が29年様々なコミュニティを運営してきて言えるのは、メンバー全員に響くイベントはないということ。そしてアンチが強いと、その逆の大賛成も多い。ダイビングショップでの例をお話しますね。「どうしてライセンスを取ろうと思ったのですか?」と必ずお伺いします。でも一定数あるんです、「海は苦手なんですけど」回答。想像するより多いんです。なぜお金も時間もかかるのにライセンス取得したいのか。まったく正反対に挑戦する自己成長、彼氏が・家族が言うからの関係性、ストレスや日常に変化が欲しい刺激、もてたい。「憧れのダイビングにやっと挑戦できる」、こうであって欲しい運営側の気持ちはエゴなんです。
そして3つ目、デパートと全く同じ構造だと理解するということ。人は同じ場所にいても求めるものが根本的に異なるんです。デパートの食材買い出し客vs贈答品探し客vs休憩利用客と全く同じ構造。動機が違えば響く活動も完全に変わる科学的事実なんですね。
では、具体的にどうすればいいか、8つのパターンを活用した3つのアクションをお伝えしますね。
アクション1:8つのエンゲージメントパターンで参加動機を把握する まず8つのパターンを紹介します。学習・成長系には、ラーニング型、新知識やスキル習得が目的で「ワークショップには必ず参加、懇親会はスルー」。アチーブメント型、具体的な目標達成を重視で「資格取得やプロジェクト完遂が最優先」。関係・貢献系には、ネットワーキング型、価値ある人脈構築が目的で「イベント後の名刺交換に異様に熱心」。ビロンギング型、居場所・安心感・仲間との繋がりを求めて「雑談タイムこそが最高の価値」。コントリビューション型、自分の経験で他者に貢献したくて「新メンバーの相談に乗ることが何よりの喜び」。刺激・体験系には、インスピレーション型、新しい発想や刺激を求めて「異業種交流や創発的な議論を渇望」。リクリエーション型、純粋な楽しさと息抜きが目的で「仕事を忘れてリフレッシュできる場を重視」。ステータス型、コミュニティ内での評価や名声を求めて「リーダーシップを発揮し認められたい欲求」。この8つです。
アクション2:万能企画の幻想から脱却して科学的に最適化する 「誰にでも響く万能企画」の幻想から脱却してください。「今回はラーニング型のための専門家セミナー」「ビロンギング型のためのゆったりお茶会」など科学的最適化をするんです。ビジネスコミュニティであれば、ご自身のビジネスの拡大が理由の方がほとんどですよね。ビジネスの拡大のためにスキルも習得したいし、人脈も欲しいし、新しい発想も必要です。すると全部?になってしまいますが、その中でも○○系が強そう、この程度でもOKです。メンバーには「○○型のための」なんて言う必要はありません。ただ多様なニーズにフィットする企画を立ててみる。そして誰も集まらなかったとしても、また時期をみて企画する。メンバーのニーズは変化しますから。
アクション3:入会アンケートをメンバー動機診断ツールとして進化させる 「このコミュニティに何を期待しますか?」が極めて重要な戦略ツールになります。ただここで注意が必要です。ご本人がそのニーズを自覚されていない、コミュニティの体験でニーズが変化、そのイベントで叶えられる欲求が伝わっていない、これらの可能性もあります。なので思い込み過ぎないことも重要です。アンケートを過信しすぎず、雑談などからのヒアリングや、参加した結果どうだったのかも知れると良いですね。懇親会に参加しないのは、繋がりたい欲求が無いわけではなく、食事のアレルギーや好み、アルコール、ライフスタイルの問題もあるわけです。そこまで分かるとお声がけもパーソナライズできますから。
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今日は、#112 コミュニティの『心理的ROI改善術』〜低収益活動の再設計:5つのROI向上でタスク変換〜をお話しします。
結論:ROIが低いタスクは「やめる」でも「我慢する」でもなく、「再設計して輝くタスクに変換する」——タスク体験デザイナーとして自分の心のエネルギーを創造的に設計できる
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、測って終わりにはできない、ここからが本番ということ。昨日の心理的ROIの話、測ってみたら心理的ROIが低かったタスク、あなたにも一つくらい思い当たるものありませんか?捨てたいわけじゃない。必要なのもわかっている。でも「やる前から気が重い」。そんなタスクこそ、我慢するんじゃなくて、再設計する、または変換するという選択肢が必要になるんです。避けられない継続的なタスクを、根本から価値ある活動に変える発想なんですね。
2つ目は、#110との使い分けで柔軟なタスク管理ができるということ。以前#110で「やりたいこととやらなきゃいけないことをモチベーションポートフォリオで配分する」って提案しました。あれはスピード重視、さっと終わらせてしまおうっていう空気でしたよね。短期集中や新規プロジェクトの中のあまりモチベーションが上がらないことに、より適しています。でも今日のテーマは、定例業務やコツコツ作業に向いています。つまり「変換できそう」だったら今日の#112改善術で輝くタスクに、「どうしても無理」だったら#110セット戦略で一気に片付ける。どちらの手札も持っていることで、より柔軟になれるんです。
そして3つ目、体験の再デザインだけで心へのリターンは驚くほど変わるということ。月次レポートは毎月やってくる業務ですけど、意味づけを変える、分割して達成感を増やす、誰かと一緒に取り組む。そんな体験の再デザインだけで、心へのリターンは驚くほど変わるんです。人は与えられたタスクをただこなすだけじゃなくて、体験価値自体を創造的に高められるんですよね。「タスク体験デザイナー」として自分の心のエネルギーを戦略的に設計できるんです。
では、具体的にどうすればいいか、5つのROI向上メソッドから特に重要な3つをお伝えしますね。
アクション1:リフレーミング法とチャンク分割法で意味と達成感を生み出す まずリフレーミング法。意味づけ変更で「報告作業」を「未来への投資」に変えるんです。それとチャンク分割法。大きな山登りを小さな丘の連続に変換して、達成感を連発させる。私、今読みながら思ったんですけど、月次レポート作成をどうすれば変換できるか。私なら、月次レポート会社向けを元に、月次レポートメンバー向けを漫画で作っちゃいます。それをオンラインプラットフォームで公開して、メンバーにも読んでもらう。私はこの漫画のネタだと思うと、タスク変換できそうです。グラレコみたいに描くとか、動画にするとか、報告書もどうせならCanvaでデザインするとか、どんどん妄想が膨らんできました。あなたなら、どう変換したら楽しくなりそうですか?
アクション2:社会化法で孤独作業を「みんなで頑張る時間」に変える もくもく作業会ってオンラインで開催されていますよね。でもそれ、チャットベースでも可能なんです。それぞれの課題持ち寄り1週間などで、進捗を連絡しつつ、励ましつつ、参加者で行う。過去に【期間限定】ダイエットグループを立ち上げて、各自の目標を決めて、みんなでコツコツ取り組みました。あれもポッドキャストで言う社会化ですね。簡単に言うと、みんなの力を使う方法です。孤独作業を「誰かと一緒に頑張る時間」に変換するだけで、同じタスクが承認に満ちた「輝くタスク」に大変身するんです。
アクション3:ネガポジ変換の訓練でコミュニケーション力も向上させる コミュニティマネージャーの多岐に渡るタスクをざっと書き出して、ネガポジ変換するイメージで書き換えてみるのも良いですね。ネガポジ変換がさっとできると、メンバーとのコミュニケーションにもとっても役立ちますので、日頃から鍛えておくべし、です。いやだいやだと思うと、いやなタスクがどんどん量産されます。もちろん人には向き不向きはあるとはいえ、意味があるからやっているでしょうし、どうしてもいやならAIなどでなんとかする方法と腕を身につけましょう。仕事の創造性なんて、クリエイターだけがクリエイティブなわけじゃなくて、いかに面白くするか、工夫しがいがありますよね。
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今日は、#111 コミュニティの『心理的ROI測定学』〜モチベーション投資の定量化7つの心理収益指標で効果を見える化する科学的評価術〜をお話しします。
結論:「やってよかった」と「もうやりたくない」の違いは、感覚ではなく7つの指標で科学的に測定できる——心理的ROIの見える化が、持続可能な活動の鍵
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、高いモチベーションと低い満足度のギャップには理由があるということ。「好きでやってるはずなのに、なんだか疲れる」「思ったより達成感がない」そんな瞬間、ありませんか?時間もエネルギーもかけているのに、心の中で満足や成長が感じられない。一方で、思いがけない小さな行動が驚くほど心を満たしてくれることもある。私で言うとモチベーションが高ければ高いほど、リターンを無意識に期待していると思っています。なので、終わってがっかり…が発生する。今までは「期待しすぎ」で片付けていましたが、実はその違いのワケをAI同僚たちが整理してくれたんです。
2つ目は、心理的ROI、つまりReturn on Investmentを数値化できるということ。心理学では、あなたが「どんな活動にどれだけの心のリターンを得ているか」を分析する技術があるんです。投下コスト、つまり時間やエネルギーに対して、心理的利益、満足感や成長感をどれだけ得ているかを定量化する。「楽しかった」「疲れた」っていう感覚を、7つの指標で科学的に分析できるんですね。これができると、自分の心のエネルギー源泉と消耗要因が明確に見える化されます。
そして3つ目、無意識の相殺を客観視することで戦略的になれるということ。人は無意識に心理的利益とコストを相殺しているんです。科学的分析により、「自分は承認や意味感を特に重視するタイプ」っていう自己理解が可能になる。感覚頼りから戦略的なモチベーション運用への進化なんです。余談ですが、1日に何回「疲れた」って口に出していますか?若い世代の「ヤバい」と同じ位、口に出しているんじゃないでしょうか。ちなみに私自身は「忙しい」とは口に出さないですし、「疲れた」を「よくやった」に言い換えるようにしています。良かったらあなたも採用してみて!
では、具体的にどうすればいいか、7つの指標を使った3つのアクションをお伝えしますね。
アクション1:7つの心理収益指標でチェックリストを作る まず7つの指標を紹介します。達成感指数、タスク完了時の「終わったー!」満足度。承認獲得度、他者からの「ありがとう!」感謝量。意味感創出値、より大きな価値への貢献実感度。成長実感値、スキルアップや知識獲得の体感。関係性深化率、人間関係の質的向上度。自律性確保度、自己決定できる裁量範囲。影響力実感指標、自分の行動が他に与える良い影響。こうしてみてみると、細かく分類されていて使えそうじゃないですか?ただ覚えられないので、チェックリスト作成が必要ですね。5段階や10段階などで数値化するのも良いし、まず最初は○、△、×や高、中、低からでもOKです。
アクション2:自己評価基準を作ってレーダーチャート化する 7つの指標を使って、自分を客観視する訓練をしてください。自己評価基準を作って、レーダーチャート化すると良いですね。コミュニティマネージャーが使いこなせるようになれば、コミュニティメンバーにもやってもらうのも楽しいです。私の例で言うと、info@への返信作業。メルマガの返信先になっていることもあり、多くのメールが毎日入ります。もちろんありがとうの逆もあるわけですが、私がなぜその仕事を頼まれてもいないのに365日返信し続けたかというと、「ありがとう」の感謝量、つまり承認獲得度なんです。期待値やモチベーションは高くないのに、大きな「ありがとう」のリターンをいただけるタスクでした。つまり心理的ROIが非常に高いことだったんですね、と今になって認識できました。
アクション3:「どうして感謝されたかわからない」を分析する コミュニティマネージャーは、メンバーとの様々なコミュニケーションを日々行っていますが、その中で「どうして感謝されたかわからない」なんてことが多々起きるんです。今日連絡もらったAさん、出会いはコミュニティではなく、実は顧客でもなく、一本のinfo@へのメールでした。「ご依頼を叶えることができないが、私でよければお話をお伺いする」と返信したところ、感激してくださって、以降顧客になり、そしてコミュニティに入会し、今もご縁をいただいています。これを7つの指標で分析すると、どの要素が効いたのかが見えてくるんです。そう考えると、コミュニティマネージャーの仕事は全てメンバーやコミュニティの成長のためであって、成長に繋がらないなら、そのタスクは中止の判断もできますよね。
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今日は、#110 コミュニティの『モチベーション・ポートフォリオ術』〜2対8の黄金比:ワクワク投資でタスク完遂率UP〜をお話します。
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結論:面倒なタスクは根性で乗り切るのではなく、「心のモチベーション口座」にワクワクを貯金して、そこから引き出して動かす
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、「やる気の偏り」には心理的な仕組みがあるということ。「やらなきゃ」と思うタスクほど、なぜか進まない。でも不思議と「好きなこと」をやっている時って、エネルギーが無限に湧いてきますよね。コミュニティ運営をしていると、「やりたい仕事」と「やらなきゃいけない仕事」がいつもセットでついてきます。よく聞くのが、イベント企画は楽しいけれど報告書づくりは後回し、メンバーと話すのは好きだけど会計処理はちょっと憂鬱、とか。私だとイベント自体は準備段階からワクワクするんですけど、余裕のあるスタッフ采配が苦手だったりします。でもこれ、無意識のうちに感情の中でバランスを取っているんです。
2つ目は、2割以上のワクワクタスクを死守する必要があるということ。私は80対20のパレートの法則が馴染みがあるので、「2割はやりたいこと、ワクワクすることを組み込みましょう」って提案しているんですけど、人によって配分は異なるかもしれません。でも私のおすすめは2割以上です。なぜかというと、1割だと残りに飲み込まれる可能性が高くなるんです。やらなきゃいけないことプレッシャーの波は非常に強力で、死守したい1割のワクワクしてやりたいこととあなたを、ざぶーんと飲み込んでしまいそうなんですよね。
そして3つ目、心理的利益と精神的コストを相殺する仕組みを作るということ。ワクワクするタスクで得た心理的利益を、面倒なタスクの「燃料」として再投資できるんです。つまり心の中に「モチベーション口座」を作るという発想。この2対8の黄金比をうまく運用できると、「楽しさでタスクを動かす」という、ちょっと魔法のような循環が生まれます。そして楽しいことをしたいので、それ以外の速度も上がっていくんです。
では、具体的にどうすればいいか、3つのアクションをお伝えしますね。
アクション1:ワクワクタスクとやらなきゃタスクをセットで終わらせる 単発で考えると、やらなきゃタスクがたっくさん生まれますので、ワクワクやりたいこととセットで終わらせちゃってください。私の実際の話ですが、学習システムの移行で400コンテンツくらいあったんです。AというプラットフォームからBというプラットフォームに移行する作業。なので分割して、20やったら楽しい○○ができるぞーとか。こういうふうにセットにするんです。ポッドキャストの例だと、会計報告までがイベントの締めと考えて、私ならどれだけ利益になったか1人予想ゲームの結果発表にしちゃいそうです。会計報告が出れば、次回の目指す目標にもなりますよね。
アクション2:面倒なタスクをゲーム化・タイムトライアル化する これはたわいもない話かもしれないんですけど、ゲーム好きの私はゲーム化するしかないとか、コツコツ作業はタイムトライアルにしていました。細かい手順があったので、Aという方法だとN秒、Bという方法だとプラス10秒かかったな、みたいに、最もスムーズにできる方法を作り上げるんです。ストップウォッチでタイムトライアルしていました。義務的作業が「攻略すべきゲーム」に変わるんですよね。今ならかなりAIで短縮できますけど、それでも仕事である以上、やらなきゃいけないことは発生します。私は自分が最もスムーズにできる方法を見出した後は、その段取りを動画にして社内マニュアルサイトに掲載していました。
アクション3:やらなきゃタスクをAIに任せて、ワクワクタスクの時間を増やす 私はやりたいことのために、やらなきゃいけないことをAIやITツールを使って速度を上げていました。一般的には「苦手なことは手放しましょう」って言われるけど、今やAIが拾うか、誰かが拾うかですよね。もしメンバー内で誰かのやりたいことなのであればベストなマッチングになりますが、特にやりたいわけではないタスクの場合は、AIにやってもらえるようにしましょう。なかなかコミュニティマネージャーを複数配置している企業は少ないでしょうし、社内でも頼みにくいのが現状だとお察しします。だからこそ、AI活用が重要なんです。
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今日は、#109 コミュニティの『マネージャー・ケア術』〜燃え尽き防止の5つの科学的設計〜について話します。
結論:コミュニティマネージャーの燃え尽きは「気合」ではなく「設計」で防ぐ——精神論から科学的なセルフケアシステムへの転換が必要
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、運営者の心の疲れは、仕事の量ではなく「気持ちの量」に比例するということ。コミュニティ運営って、気づけば「人のため」の時間でいっぱいになっていませんか?相談に乗って、場を整えて、トラブルがあれば火消しもする。でもふとした瞬間、毎日が区切りなく延々と続くような感覚になっていませんか?人の話を聞きすぎて、自分の感情を後回しにしてしまう。期待に応えようとしすぎて、いつの間にか自分のバッテリーが空っぽになっている。この感覚、おそらく誰にでも経験があると思うんです。
2つ目は、「優しい人ほど長く続かない」という矛盾を解決する必要があるということ。私も29年、いろんなコミュニティを運営してきて、他のコミュニティも観察してきています。今相談にお答えしてきて感じるのは、まさにこの矛盾なんですよね。頑張ることが悪いんじゃなくて、「仕組みで自分を守る」という発想がまだ足りないだけなんです。私自身も、様々な経験を経て無意識にやっていたことを、今回記事にしてみました。精神論じゃなくて、設計によるセルフケア。気合じゃなくて、科学的なシステムで自分の感情を管理し、守る方法があるんです。
そして3つ目、視座を上げて「もう一人の自分」で自分をコントロールする必要があるということ。これを書くと精神論として感じるかもしれないんですけど、自分の動きをコントロールできるよう、一つ視座を上げた自分を置く必要があるんです。私の場合、さかいA、最前線でコミュニティ運営する役。そしてさかいB、さかいAをコントロールする監督役。このコントローラーさかいが、最前線のさかいの距離感だったり、立ち位置を変えたり、前に回ったり後ろに行ってみたりと、コミュニティ全体を見つつ動かすんです。
では、具体的にどうすればいいか、5つの科学的設計から特に重要な3つをお伝えしますね。
アクション1:感情労働を定量化して「何に消耗しているか」を把握する 100ポイントシステムっていう考え方があって、挨拶投稿でマイナス1ポイント、トラブル仲裁でマイナス20ポイント、みたいに心のバッテリーを管理するんです。スマホ方式ですね。「感情バッテリー10%だから企画は明日にしよう」って客観的に判断できる。でもこれ、全部ポイント化しなくちゃいけないってことじゃないんです。何にあなた自身が最も消耗するのか、そしてペース配分。私の例で言うと、イベント企画はワクワクするけど、イベント告知でFacebookグループに掲載するのはあまりワクワクしない。だから朝が最も集中力が高いので、企画や考えたい議題を朝に取り組む。そして1つワクワクする企画に25分×2セット取り組んだら、あまりワクワクしないけどやるべきことを終わらせる。終わったら次の好きなことをやる。これの繰り返しなんです。鼻先にんじんぶら下げ戦法ですね。
アクション2:境界設定のファイアウォールを明確に構築する 「夜10時以降DM見ません」じゃなくて、「メッセージは朝何時から夜何時までで対応させていただきます」って明記する。書き方一つで印象が変わるので。正直、私は全く時間制限をつけていませんでしたが、他のコミュニティマネージャーには勧めています。なぜ私がつけていなかったかというと、「時間ではなく内容次第で決めたい」「緊急案件や即対応した方がいいものもある」「即返せなくても気に病んでいない」からなんですね。これも人それぞれ。ファイアウォールって冷たさじゃなくて、「いつなら確実に頼れるか」っていう予測可能性の提供なんです。無秩序な優しさから、健全で長続きする信頼関係への転換ですよね。
アクション3:自分専用の「セルフコントロール仕様書」を作る これが一番大事かもしれません。あなた自身のリカバリー方法は、あなたが決めないと作動しないんです。ぜひ参考にしつつも、独自のセルフコントロール仕様書を作るイメージでリストアップから始めてみてください。私で言うと、消耗して充電のスパンが短いんです。スマホを充電しつつ使っているようなイメージなので、擦り切れるまでエネルギーが下がることはありません。バッテリーの寿命には良くないのかもしれないですけど、自分が消耗し切った場合、メンバーに迷惑がかかるので避けるような仕様書にしています。「家族と過ごす週末が何より充電」であれば、ご対応は土日祝を除く、って明記すればいいはずです。人それぞれ違いますから。
今日は以上です。頑張るあなたを応援しています!
最後まで聞いてくださってありがとうございます。いいねやコメントくださると嬉しいです。コメントにご質問も待ってますね、さかい美佐でした。
今日の記事はこちらで全文公開しています。
https://note.com/msakai2025/n/n82f6ecd6c6b3
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今日は、#108 コミュニティの『段階的危機管理術』〜エスカレーション防止の7原則:問題拡大を阻止する早期鎮火メソッドについて話します。
結論:コミュニティのトラブルは「火がついてから消す」のではなく、「ボヤの段階で確実に鎮火する」防災システムが必要
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、小さな誤解は、ある瞬間から一気に燃え広がるということ。これ、ティッピングポイントとか臨界点って言われるんですけど、ちょっとした一言が思いがけず波紋を広げてしまうこと、ありませんか?チャットでのトーン、コメントの順番、スタンプの数、そんな小さなことがいつの間にか空気を変えてしまう。しかも本人たちは「そんなつもりじゃなかった」のに。人は不安や違和感を抱えると、無意識のうちに「共感できる誰か」を探し始めるんです。それがたまたま別のメンバー同士でつながると、静かな炎が生まれて、やがて周囲を巻き込んでいく。これ、悪意じゃなくて、心理的エネルギーの連鎖反応なんですよね。
2つ目は、段階ごとに消火方法が全く違うということ。防火訓練でも習ったと思うんですけど、とっさに反応して動いてはいけないんです。コミュニティマネージャーは冷静に俯瞰する。一番やってはいけないのが、「まだ大丈夫かな」って目を離してしまうこと。どんなに目の前の日常業務があっても、必ず脳のワーキングメモリーに置いて、意識し続けてください。レベル1のボヤ段階、レベル2の炎上拡大、レベル3の大火事寸前。この3段階で、必要な対応が全然違うんです。
そして3つ目、燃え尽きた森の修復には何十年もかかるということ。一度壊れた関係性の修復って、本当に困難なんですよね。私は29年間コミュニティを運営してきて、派閥の大きな争いとか、大火事になった記憶はないんです。でもそれって、運が良かったんじゃなくて、予防と早期鎮火に意識的に努めてきたからだと思っています。建設的な議論環境を守るって、それくらい大事なことなんです。
では、具体的にどうすればいいか、3段階の早期鎮火メソッドをお伝えしますね。
アクション1:レベル1「見解の相違」はファクトチェックで即鎮火 ボヤ段階の多くは、事実誤認や言葉の定義のズレなんです。ここで大事なのは、ファクトチェックって「正しさの確認」じゃなくて「行き違いの整え直し」だってこと。真実を暴くんじゃなくて、事実をすり合わせる。そのくらいの軽さでいいんです。私が携わってきたコミュニティでは、意見が食い違っても「話せる空気」があります。それはメンバーが大人で、言葉にすることを避けないから。ノンバーバルなサインも含めて、ほとんどは「捉え方の違い」なんですよね。コミュニティマネージャーは、ジャッジじゃなくてファシリテーター。誰かを勝たせるんじゃなくて、話が前に進むように空気を整える。それが最初のボヤを静かに鎮火する一番の方法です。
アクション2:レベル2「人格への攻撃」は強制クールダウンと非公開対話 「意見に反対」が「人間として理解できない」に変わる瞬間、これが炎上の加速ポイントなんです。「あなたの考えには賛同できない」までは健全な意見交換。でも「あなたという人が理解できない」になった瞬間、議論は「正しさ」じゃなくて「感情のぶつけ合い」に変わります。もし似た兆しを感じたら、一度「クールダウンの時間」を設けてください。その場で無理にまとめようとせず、時間を置くことで視野が戻ることも多いです。そして再び対話を持つときには、第三者を交えた非公開の場にする。公の場でのやり取りは、「見られている自分」を守ろうとする心理が働いて、本音が出づらくなるからです。対立の多くは「自分を否定された気がする」ことから始まります。その感情を否定せず、まず「そう感じたこと」自体を受け止める。冷静に見れば、それだけで半分は鎮火してるんですよね。
アクション3:レベル3「派閥の形成」は原点回帰で目的を思い出させる 派閥ができること自体は悪じゃありません。問題は、それが「誰といるか」じゃなくて「誰を排除するか」という意識に変わる瞬間なんです。もし兆しを感じたら、「誰が悪い」じゃなくて、「いま、この場の目的は何か」をみんなで思い出す時間を取ってください。元の議題を一度リセットして、「そもそも私たちは何を良くしたくて話していたんだっけ?」って、焦点を「人」から「テーマ」に戻す。それが、派閥対立を「勝ち負けの試合」から「共通の目的に戻る場」に変える唯一の方法なんです。対立の根は人の中にじゃなくて、目的の見失いにある。だからこそ、「原点に戻す介入」が最大の鎮火策になるんです。
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https://note.com/msakai2025/n/nd1b33111c70f
コミュニティをもっと楽しく もっと先へ。 こんにちは、さかい美佐です。
今日は、#107 コミュニティの『介入タイミング術』〜3段階調整システム:自律促進と危機回避の数理設計〜について話します。
結論:「介入しない」ために「介入ルールを明確に設計する」——これが逆説的だけど、本当に大事な真理
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、**介入を考え始めた=おめでとう!**ということなんです。「あ、私にはその悩みがない」って思った方、もしかして介入するような場面すらないのかもしれませんよ。介入しようか考えられるっていうのは、コミュニティが回り始めている証拠なんです。メンバー同士がプロジェクトを立ち上げたり、動き始めているからこそ、「見守るべきか、声をかけるべきか」って悩むわけですよね。これ、育ちゆく森の木々を見つめているような気分なんです。手をかけすぎても良くないし、放っておくのも違う。
2つ目は、感覚頼みのさじ加減を言語化しないと、運営者が疲弊するということ。私自身も支部制を取り入れた時期に、見える化が弱くて、判断の根拠があいまいっていう課題に直面しました。ついつい「肌感覚」になっちゃうんですよね。それに、第三者からの連絡で初めて問題を知るなんてことも。いきなり消火作業でスイッチを入れて、緊急対応が必要になる。これ、本当に大変なんです。だから介入にも「設計」が必要なんだって気づいたんですよ。
そして3つ目、「全部やるか、何もしないか」の二択地獄から抜け出す必要があるということ。3段階調整システム、つまり予防・調整・緊急の段階を予め設計しておくと、科学的に運営できるんです。常時監視じゃなくて、予兆をアラートで察知する。問題が小さいうちにファシリテーターとして側面支援する。そしてコミュニティ存続に関わる危機的状況では強制措置を発動する。この三段階があれば、普段は安心して見守れる状態が実現できるんです。
では、具体的にどうすればいいか、3つのアクションをお伝えしますね。
アクション1:第1段階「煙探知機システム」を構築する 常時監視は見守りじゃないですからね。予兆を察知するアンテナとその裏付けになるデータ、そしてメンバーからSOSを出しやすい環境を整えてください。私が前職でやっていたのは、オンラインイベントの参加状況、メールやデータの開封・視聴状況、会員プラットフォームでのコメントやいいねの変化をチェックすること。それと、いつでもご意見フォームをTOPにピン留めしたり、各種SNSのDM、オンライン面談の予約ツールリンク、個人の電話番号まで、複数のホットラインを用意していました。全部やるのは大変なので、できることをピックアップしてみてくださいね。
アクション2:第2段階「足場かけシステム」でファシリテーター役に徹する ここで自分がハンドルを握って解決しにかかった方が早い?って思うんですけど、ぐっと我慢してください。ファシリテーターとして関わる。もしくは、関わる準備がありますよってお伝えするのも良いですね。これ、自転車の練習の原理なんです。倒れそうな時だけそっと支える。自力解決を促進するんです。この段階は「解決」よりも「調整」って覚えていてください。メンバーの自律性を損なわずに問題解決をサポートする。これが大事なんです。
アクション3:第3段階「消防士システム」の明確な基準を設定する この段階は早急に手を打つ必要があります。しかも、どこから、何をするか手順を明確に行なってください。例えば私のコミュニティ内のクラウドファンディングでは、「終了して1週間経過しても問題が解決できていないなら、必ず私に連絡ください」っていうルールにしていました。お金が絡む話だと、連絡がこない、リターンがこない、内容と違うリクエストがきた、キャンセルしたいとか、色々起きるんです。「○○になったらお声がけしてみよう」って、あらかじめ決めておくと、混乱を最小限にできますよ。
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コミュニティをもっと楽しく もっと先へ。 こんにちは、さかい美佐です。
今日は、#106 コミュニティの『プロジェクト生態系学』〜共生関係の設計:相互依存による価値創造理論〜について話します。
結論:コミュニティは「美しい木を一本一本植える」のではなく、「木々が互いを支え合う森」を育てる生態系として設計すべき
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、プロジェクトを独立した島にしてはいけないということ。例えばプロジェクトA、B、Cの3つが立ち上がったとします。それぞれに旗振り役のリーダーがいて、思いやストーリーに共感した人が集まってくる。でもここで大事なのは、その3つ全体での目指す先を設定することなんです。『コミュニティ内で自発的に取り組む文化を醸成するため』に各プロジェクトが存在していて、その文化醸成にどれくらい貢献できているかを報告し合う。このつながりが生態系を作るんです。
2つ目は、プロジェクトAの成果がプロジェクトBの資源になる循環を作るということ。これ、私はAPI設計って呼んでるんですけど、APIっていうのは簡単に言うと、違うもの同士を繋げる窓口なんですね。例えばワークショップの修了者がポッドキャストのインタビュアーとして活躍する。勉強会で学んだスキルを地域貢献プロジェクトで実践する。こうやって人のスキルと情熱が有機的に流れる仕組みを作ると、価値が1×1=3以上になっていくんです。
そして3つ目、ニッチ理論による競合回避が必要だということ。これ、生態学の用語なんですけど、要は役割分担の最適化なんです。新規向け、中級者向け、社会貢献系の3本柱で参加者層を分散させて、各プロジェクトが独自の生息域を持つ。そうすれば無用な競争が起きません。一つが停滞しても生態系全体で支援できるから、多様性が強靭性を生むんですよね。
では、具体的にどうすればいいか、3つのアクションをお伝えしますね。
アクション1:プロジェクト間の「見える化」システムを作る 各プロジェクトの進捗をコミュニティ全体から見えるようにしてください。私が前職でやっていた支部制では、支部イベントのたびに簡単なレポート、日付、人数、参加者、気づきなどをチャットに書き込んでもらっていました。ミーティングではリーダー全員に発表してもらう。この見える化が弱いと、せっかくの生態系が機能しないんです。それと、支部のリーダーが他の支部イベントに参加するのも推奨してました。お互いを知ることが共生の第一歩ですからね。
アクション2:「持ち場」担当制で競合を防ぐ コミュニティマネージャーとして、それぞれのプロジェクトが競合ではないことを必ず伝えて、見守ってください。持ち場っていうのは活動の対象者のことです。スキルの差、年齢、地域、手段や方法の違いごとに明確な担当制にすると、うまくいっていることや悩みを共有しやすくなります。各プロジェクトの生息域を守ってあげる。これがコミュニティマネージャーの大事な役割なんです。
アクション3:運営側が「やってみせる」を実践する これが一番大事かもしれません。「つながってください」「プロジェクト作ってみてください」これだけでは、どう進めていいかわからないですよね。だから運営側、特にコミュニティマネージャーが率先して、プロジェクト間の連携を実践してみせる。例えば全体での進捗報告会を開催するとか、プロジェクトリーダー達の話し合いの場を設けるとか。あなたが「庭師」として豊かな土壌を用意する姿を、メンバーに見せてあげてください。
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こんにちは、さかい美佐です。
今日は、#105 コミュニティの『関与疲労防止術』〜100 vs 3理論:循環参加の数理モデル〜について話します。
結論:コミュニティの活性化は「100種類のビュッフェ」ではなく、「シェフ渾身の3つのコース料理」で実現する
その理由を3つお話ししますね。
まず1つ目、人間の脳は選択肢が多すぎると選べなくなるんです。これ、ジャム理論って言われてるんですけど、ジャムさえ選べないのに、自分が関わるプロジェクトなんてもっと選べないですよね。私が前職でやっていたコミュニティ内のクラウドファンディングも、同時に支援できる数は3つまでに絞っていました。データを見ても、リンクのクリック率は3つまでが圧倒的に高かったんです。
2つ目は、体験の密度が全く違うということ。100種類のビュッフェって、選ぶだけで疲れちゃって、結局何を食べたか覚えてないことありませんか?でも3つのメインディッシュをテーブルでじっくり選んで、みんなで「美味しかったね」って語り合える。この深い体験共有こそが、コミュニティの財産になっていくんです。
そして3つ目、60人循環参加システムが持続可能性を生むということ。よくパレートの法則で80:20って言いますけど、コミュニティで80%が参加しちゃうと、わちゃわちゃしすぎるんですよね。関わってない人が悪者みたいになっちゃう。でも入れ替わり立ち替わり延べ人数で60%くらいが関わっていると、安定感が出つつも、関わらない選択肢もOKになる。ある月は旗振り役、次の月はコマ使い役。この循環が燃え尽きを防ぐんです。
では、具体的にどうすればいいか、3つのアクションをお伝えしますね。
アクション1:個人PR合戦を防ぐテンプレートを用意する コミュニティの立ち上げフェーズでは、どうしても自己紹介がてら商品やサービスのPRになっちゃいます。でもいきなりPRは逆効果なんですよね。まずは人となり、次に思いやストーリー、そして社会性を入れてプロジェクトにする。この順序が大事です。だから最初に話してもらうフォーマットを決めて、商品やサービスの紹介は最後にちょっとだけ入れる、そんなテンプレートを用意してください。最初は量、次に質。このマインドセットで空気をコントロールしてくださいね。
アクション2:コミュニティが注力するプロジェクトを「3つまで」に絞る 100人のメンバーがいても、100のプロジェクトを立ち上げる必要はありません。コミュニティとして、今注力するプロジェクトを3つに絞ってください。どんなに増えても6つまで。理由は、みんながそのプロジェクトを読んで、内容を理解する時間を取りたいからです。朝活で紹介したり、メルマガで案内したりするときも、3つがちょうどいい。みんなの新年の目標だって、100個書いて満足するより、まず3つをやり始めることの方が実現に近いですよね。「やろうと思っている」と「はじめている」は大きく違いますから。
アクション3:プロジェクトの解散と入れ替わりを公式に認める コミュニティマネージャーとして、プロジェクトの解散もメンバーの入れ替わりもOKという暗黙の空気を作ってください。そして見守ってあげてください。人間関係がこじれると退会に直結しますし、今後の活性化にも影響します。メンバーも本業ではないので、熱量の変化があって当然なんです。「常にアクティブでいなきゃ」というプレッシャーから解放してあげることで、長く続く関係性が生まれます。
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