信仰が揺らぎ、神の存在が疑われ始めた19世紀。そんな時代に、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは絵筆を“祈り”のように握りしめた。牧師を志して挫折し、救いを説くことができなかった彼は、キャンバスの上で「光」と「救済」を描こうとする。思い込みの激しさと純粋な信念の狭間で、彼が見出した“信仰”、それは、太陽やひまわりといった自然の中に神を見出す、孤独な魂の探求だった。