父の死を経て信仰の支えを失ったゴッホは、弟テオのもとを頼りパリへ向かう。そこで彼を待っていたのは、モネやスーラら印象派の光と色彩の世界。科学的な点描や色彩理論に触れた彼の絵は、暗闇から一転してまばゆい光を放ちはじめる。そして、出会った浮世絵に“影のない明るさ”と“日本という理想郷”を見出したゴッホは、南仏アルルへと旅立つ決意を固めていく。光と日本に魅せられた画家の、転換と憧れの物語。