
美術の評価軸そのものに疑問を投げかけ、「これはアートじゃない」と言われるものをあえて描いたジャン・デュビュッフェ。
彼の試みは、アートの王道から外れた人たちの表現を体系化し、アーティストではなかった人々を歴史の舞台へと導いた。
皮肉にも既存の美術制度によって評価されながら、その内側から価値基準を揺さぶったディビュッフェの存在は、アートが“上手さ”や“正しさ”のためだけにあるものではないことを示している。
この回では、アウトサイダー・アートへの広がりとともに、「アートがあってよかった」と言える人生が確かに存在する理由を掘り下げていく。