松本清張が各界の知の巨人たちの本音を聞き出す対談集『清張が聞く! 一九六八年の松本清張対談』の編集担当ウスイと、清張全集の編集や清張記念館の仕事をしているタナカが、刊行のいきさつ、連載当時の考察、清張さんにまつわる話を語り合います。さらに1968年の清張さんの仕事量をタナカが調査、その膨大すぎる連載の数に驚愕すること間違いなしです!
村木嵐さんの新刊『雀ちょっちょ』の主人公は、文筆の才能を認められ、狂歌の名手として江戸にその名を轟かせた太田南畝です。平賀源内や蔦屋重三郎といった文化人たちが活躍し、出版文化が隆盛を極めた田沼時代に、狂歌師として人気を博した南畝だが、後年はその筆を折り、幕府の役人として生きる道を選びました。南畝の人生の大きな決断の裏にあった、知られざる家族への思いとは――作者の村木さんにお話を伺いました。
『万事快調〈オール・グリーンズ〉』で第28回松本清張賞を受賞しデビューした波木銅さんの最新作『順風満帆〈クラウド・ナイン〉』が2025年12月10日に発売になりました。本作は全5作を収録した著者初の短編集。表題作「順風満帆〈クラウド・ナイン〉」はデビュー作にして2026年1月16日に映画化作品が公開を控える『万事快調』の書き下ろしスピンオフ短編です。波木銅さんご自身に、全収録作についてお話をうかがいました!
(※「フェイクファー」が収録されているアンソロジー文庫の正しいタイトルは『二周目の恋』でした。失礼いたしました)
アメリカ出身の作家による第173回芥川賞候補作!
英会話教師として日本で就職したブランドンは、アポロ11号の月面着陸計画の記録を教材に、熟年の生徒・カワムラとレッスンを続ける。
やがて、2人のあいだに不思議な交流が生まれていく。
日本に逃げたアメリカ人と、かつてアメリカに憧れた日本人。
2人の人生の軌道<トラジェクトリー>がすれ違う時、何かが起きる――。
アメリカ出身の作家が端正な日本語で描く、新世代の「越境文学」!
ニューオーリンズにフォークナーと小泉八雲の残影を見る珠玉の短編「汽水」を併録。
栄えある推理作家協会賞・翻訳部門をスティーヴン・キングの傑作『ビリー・サマーズ』(白石朗訳)が受賞したのを記念して、まさかの「メタル文芸」が復活! ボンクラメタラーズ・ナガシマとタカハシが、キングにまつわる音楽ネタを無駄に暑苦しくしつこく語ります。リスナーの皆さんはどこまで耐えられるのか、そして鬼編集長の忍耐はどこまで続くのか⁉ メタルと文学の強引すぎるマリアージュをお楽しみください。
※ご紹介した楽曲はこちらのspitifyのプレイリストからお聴きいただけます。
日本人の死因第1位は何でしょうか。そうです。「がん」です。2023年には24.3%ががんで亡くなっています。第2位が「心疾患」。第3位が「老衰」。第4位が「脳血管疾患」と続きます。ここで気が付かれた方もいるでしょう。そうです。第2位の「心疾患」と第4位の「脳血管疾患」は、ともに血管に関係する病気です。順位は下がりますが、腎不全や大動脈瘤や解離などもそうです。これらを足し合わせると、じつに24.5%が血管の病気で亡くなっており、がんを超えてしまいます。
つまり、私たちの寿命にもっとも大切なのは、血管の健康を保つことなのです。しかも、がんは予防が難しいのに対し、血管の老化は予防することができる。そこが重要です。その方法を懇切丁寧に教えてくれるのが『血管年齢』です。心臓外科の権威、小林順二郎先生(国立循環器病研究センター名誉病院長)が、一般読者にもわかりやすく説明してくれます。
(聞き手:吉地真・文藝春秋新書・ノンフィクション担当)
吉本ばなな×「遠野物語」が人生に光を灯す
ヨシモトオノとは、吉本ばなな×「遠野物語」!
日常にふと口をあける世界の裂け目。
生と死の境界がゆらぐとき——心に小さな光を灯す物語たち。
天井の木目に小さな顔があった。何度見ても顔だった。知らないおじさんの顔。
木目って人の顔に見えるよなあ、小さいときも風邪を引くと木目がいろんなものに見えたな、と思ったら、そのおじさんがにやりと笑った。こちらの考えを見透かすように。(「思い出の妙」より)
民俗学者・柳田國男が地方の不思議な伝承を集めた不朽の名作「遠野物語」。
これは「不思議と言えば不思議で、そうでもないと思えばそれっきり忘れてしまう」小さなエピソードを集めた「吉本ばなな版遠野物語」!
12月に文春文庫発売となった大山誠一郎さんの『死の絆 赤い博物館』。短編ミステリとして高い人気を誇り、ドラマ化もした「赤い博物館」シリーズの最新作です。大山さんは国内でも珍しい「本格短編ミステリ」の旗手としてこれまでに多数の作品を発表しており、なんと中国では「短編ミステリの神」として大きな注目を集めています。
今回は、そんな大山さん直伝の「短編ミステリの書き方」をはじめ、膨大な数のミステリを読まれてきた大山さんが太鼓判を押すおすすめ作品をご紹介していただきました。聞き手は文春文庫部部長であり、文春きっての“ミステリ通”石井一成。「大学サークルの先輩後輩」という意外な関係の大山さんと石井のやりとりを存分にお楽しみください。
※こちらの番組の動画は「文藝春秋PLUS」でご覧いただけます。
インフルエンザの季節、みんなの嫌われ者「ウイルス」にも「善良」な奴がいる? 病原菌を倒して病気を治すウイルス「ファージ」のすべてを語りつくした科学ノンフィクション『善良なウイルス』(トム・アイルランド著、野中香方子訳)の面白さを、ミステリ王ナガシマが担当タカハシに素朴な疑問から聞いていきます。理科に苦手意識があっても大丈夫!
本当に心のこもったプレゼントとは?
少年の万引きを目撃してしまった図書館の女性司書、厳しい校則に悩まされる天然パーマの少女など、今日も訳ありのお客さんがご来店!
小説の名手・山口 恵以子さんが贈る、「食と酒」を小道具に新小岩の居酒屋を舞台にした心温まる物語の第7弾
オーディオブック『パスタの花咲く ゆうれい居酒屋7』のお求めはこちらから。
今回のゲストは村山由佳さん。2025年1月の発売直後から出版業界を震撼させ続けているのが、「どうしても、直木賞を取りたい」人気作家・天羽カインを主人公に描いた『PRIZE―プライズ―』です。作家や編集者を突き動かす「承認欲求」を題材にした理由、作品に反映されている村山さんの経験などについて詳しく伺いました。作中にもそっくりな人物が登場する、「オール讀物」編集長の石井一成もインタビュアーのひとりとして参加しています!
※この音声の動画は「文藝春秋 PLUS」でご覧いただけます。
今回のゲストは小説家の塩田武士さん。2025年5月に発売された塩田さんの『踊りつかれて』は直木賞候補に選ばれ、年末にかけて未来屋小説大賞、「あの本、読みました?」大賞、読書メーター・オブ・ザ・イヤーなどに続々にノミネートされている話題の作品です。
「週刊誌の罪とSNSの罰」を描いた本作は、「週刊文春」上で24年8月まで連載されていました。なぜ、塩田さんは「週刊文春」でこのテーマに取り組もうと考えたのか。塩田さんが考えるSNSと人の適切な距離感とは……新聞紙記者を経て作家となり、数多くのヒット作品を手掛けてきた著者の本音に迫ります。
※こちらの音声の動画は「文藝春秋PLUS」にてご覧いただけます。
“距離感”を描き続けてきた著者の最高傑作
街の小さなテーラーを舞台に、しなやかに生きる力をくれる物語。
☆デビュー10周年記念作品☆
幼い頃から可愛いものが大好きで、頭のリボンがトレードマークの百花。”よくわかんない店”で働きながら、マイペースに日々を過ごす彼女は、あるとき伯母の加代子が営むテーラーを手伝うことになる。
女性であることを理由に、紳士服を作ることが許されなかった加代子は、夫亡き後、日用品を中心に製作しているが、あるとき「下着のリメイク」の依頼が届き、手芸好きの百花の力を借りることにしたのだった。
下着にまつわる固定観念を軽やかにすり抜け、読む人の心をそっと解きほぐす物語。
2025年11月21日より、誉田哲也さんの最新警察小説『たとえば孤独という名の噓』が発売になりました。〈姫川玲子シリーズ〉や〈ジウシリーズ〉といったシリーズものの警察小説を手掛ける誉田さんですが、本作はノンシリーズ、一冊完結の警察×スパイミステリーです。
それぞれ視点人物の異なる全5篇を通して、一つの事件の真相に迫る手に汗握る一作となっています。幕開けとなる「レイン」から一体どうやって長篇ミステリーが出来上がっていったのか。そして気になるタイトルの秘密についても伺いました。
チェス盤の下に隠れている彼を、どうか見つけて下さい。
伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの、ひそやかな奇跡を描き尽した、切なく、愛おしい、宝物のような傑作長篇小説。
「大きくなること、それは悲劇である」。この箴言を胸に11歳の身体のまま成長を止めた少年は、からくり人形を操りチェスを指すリトル・アリョーヒンとなる。盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、いつしか「盤下の詩人」として奇跡のような棋譜を生み出す。静謐にして美しい、小川ワールドの到達点を示す傑作。
混雑した美術館よりも、コンパクトな新書で世界の名画をゆっくり味わいましょう。『名画の謎』シリーズで人気の中野京子さんが今回キーワードとしたのは、「希望」。世界各地に混乱と戦争が起き、私たちの心も不安に苛まれる中、名画のなかに希望を見出していこう、というのが『希望の名画』の通奏低音です。
紹介される名画は30点。作品の背景にある歴史や人間ドラマを読み解けば、狂気の画家や悲劇の王妃の生涯にも、希望にあふれた佳き日が浮かび上がってきます。紹介される作品は必ずしも「希望」に満ちたものだけではないのですが、中野さんの名文は「希望」と結び付けてしまうのです。名画と名文のマリアージュはこんなにも面白いものかと唸らされます。セレクションに込めた狙いを、中野さんが明かします。
(聞き手:池内真由・文春新書編集部)
近刊『愚道一休』で新田次郎文学賞と渡辺淳一文学賞をW受賞、『秘色の契り』は直木賞候補にもなり、いまもっとも注目を浴びている歴史小説作家、木下昌輝さん。
最新刊の『豊臣家の包丁人』のキーパーソンは、秀吉が木下藤吉郎だった時代から仕えていた料理人、大角与左衛門。戦国時代の「食」にスポットライトをあてた、まったく新しい豊臣家の物語になっています。2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の予習としても楽しめる本作の裏側を、木下さんが語りました!
誰かが死ななきゃ分かんないの?
首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。
ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。
言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
彼らを追いつめたもの、それは――。
今回のゲストは、作家で現役外科医で作家の中山祐次郎さん。今秋、刊行された、スーパードクター・カイを描いた医療エンタメ小説『最後の外科医』(文春文庫)が、早くも話題となっています。現役医師として、アウトローなスーパードクターを描いた思いや、作品で問うていること、そして非常に忙しい日々の中の執筆されている、仕事術の極意などお話いただきました。
※こちらの音声の動画は文藝春秋PLUSでご覧いただけます。
2025年の松本清張賞を『白鷺(はくろ)立つ』で受賞し、9月に単行本デビューした住田祐(すみだ・さち)さん。失敗すれば死という過酷な修行〈千日回峰行〉を題材にした、鮮烈なデビュー作を「素晴らしい筆力。160キロの速球を見た」と激賞したのが、2013年に『等伯』で直木賞を受賞した安部龍太郎さんです。住田さん自身もこの『等伯』に深い感銘を受けていたことから、大ベテランと大型新人の対談が実現。おふたりが「歴史小説への挑み方」を熱く語り合いました!