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欧州連合(EU)が当初掲げていた2035年のエンジン車販売禁止方針を事実上撤回し、現実路線へと転換した背景を解説しています。主な要因として、電気自動車(EV)需要の停滞や、安価な中国製EVの台頭に対する欧州メーカーの危機感、さらにエネルギーコストの上昇が挙げられています。
新たな規制案では、2021年比で二酸化炭素排出量を90%削減することを求めつつ、合成燃料や環境配慮型の素材利用を条件にエンジンの継続を認める方針です。この地殻変動により、長年ハイブリッド技術を磨いてきた日本メーカーの「マルチパスウェイ戦略」の正当性が改めて注目されています。
一方で、欧州勢が手放した技術者を取り込み、PHEV技術で急成長する中国企業との新たな競争激化も始まっています。
自動車産業は、理想的な電動化一辺倒から、産業防衛と環境規制が複雑に絡み合う新たな均衡点へと移行していくことになるとみています。