
1.論文のタイトルSociety of Critical Care Medicine Guidelines on Adult Critical Care Ultrasonography: Focused Update 2024
2.CitationCritical Care Medicine, 2025, DOI: 10.1097/CCM.0000000000006530
論文内容の要約
本ガイドラインは、2016年に発行された重症患者における集中治療超音波検査(CCUS)の使用に関する指針のアップデート版です。36名の専門家パネルにより、敗血症性ショック、急性呼吸不全、体液管理、心原性ショック、心停止の5つの主要領域において、CCUSが患者のアウトカムに与える影響が評価されました。
敗血症性ショックの患者管理において、CCUSの使用は死亡率をわずかに低下させ、初期24時間の輸液量を削減する可能性があるため、その活用が推奨されています。急性呼吸不全や原因不明の呼吸困難を呈する患者に対しても、診断の迅速化や適切な治療開始までの時間短縮、さらに人工呼吸器の装着期間を短縮できるエビデンスに基づき、CCUSの使用が支持されています。
体液管理については、標準的なケアと比較してCCUSを用いた標的な管理を行うことが、死亡率の改善に寄与する可能性があると報告されました。また、心原性ショックの管理では、肺動脈カテーテルと比較して安全性が高く、同等の情報を得られることからCCUSの使用が提案されていますが、これらに関するエビデンスの質は依然として低い状況にあります。
一方で、心停止時におけるCCUSの使用については、蘇生中断(パルスチェック)の時間を延長させるリスクや、生存率の向上を裏付ける十分なデータが不足しているため、CCUSの使用を推奨するか、あるいは行わないかについては明確な結論に至っていません。ガイドライン全体を通じて、CCUSの効果を最大限に引き出すためには、機器の適切な整備に加え、実施者の十分なトレーニングと習熟度の標準化、および品質保証のプロセスが不可欠であることが強調されています。