
📝 長崎県知事選挙を巡る構造的問題の分析と、議員の立場
長崎市議会議員の安倍望です。12月1日、長崎市議会における一般質問の2日目を終えました。本日は、議会活動の進捗報告と、多くの市民が関心を寄せる長崎県知事選挙について、現時点での私の分析と判断の根拠を提示します。
1. 議会活動の総括と、課題の明確化
• 一般質問の終了: 12月1日をもって、一般質問の2日目が終了しました。
• 主要な論点: 浅田議員や森議員による鋭い質問を通じて、長崎市が抱える「中途半端な体制」といった行政の構造的課題が改めて浮き彫りになりました。
2. 知事選挙における「中立(フラット)」立場の理由
私は現在、知事選挙において極めてフラットな立場を取っています。この判断は、どちらの候補にも明確な利点と、看過できないリスクが存在するためです。
(1) 新人候補に対する懸念(構造的な「しがらみ」)
• 過去の教訓と現状の懸念: 4年前の選挙で現職への否定的な立場を取った背景には、既存勢力の「建前と本音が矛盾した体制」に対する違和感がありました。
• 「旧体制」の重圧: 今回、新人の平田候補は、前回現職が背負っていたような「旧体制」や多くの団体・組織を背負いすぎているように見えます。
• 政治的独立性のリスク: 選挙戦で多くの団体を付けることは、当選後にそれらの「しがらみ」が本人の政策実行の足かせとなり、真に県民のための政治ができなくなるという構造的なリスクを高めます。
(2) 現職候補の評価と停滞感
• 独自の路線: 現職の大石候補は、当選後に従来の支持勢力の意向に反して独自のカラーを出し始めた点は評価できます。
• 政策の課題: 一方で、政策の実行や県政運営においては「停滞感」や「弱さ」があると感じています。
3. 選挙構造の変化と有権者の力
• 「古い選挙」の限界: 団体や組織の数を競うだけの従来の選挙戦術は、有権者の意識が変化した現代では通用しにくくなっています。
• 無党派層の影響力: ネットを通じた情報収集が進んだことで、これまで政治に無関心だった無党派層(不老票)が選挙を動かす大きな力を持つようになりました。
• 本質的な問い: 政治家は、従来の組織票だけでなく、この**「無視されてきた声」**にどう向き合い、真の行政運営の公正さと独立性を示せるかが、最も重要になっています。
4. 議員としての今後の役割
どちらの候補も一長一短あり、単純な優劣をつけられず、現時点で決断しきれません。
そのため、私はどちらか一方を支持するのではなく、中立的な立場を貫きます。両候補の主張や政策、そして抱える構造的なリスクについて、冷静に分析した情報を発信し、有権者と共に、誰が最も県民のためになる政治を実現できるかを見極めていくことを、現時点での責務とします。