本エピソードでは、六車由実著『神、人を喰う』を手がかりに、人身御供・人柱の歴史を読み解く。
1925年の皇居「人柱事件」で発見された16体の人骨、新聞報道の過熱、黒板勝美による“否定説”と批判、大正期に花開いた供犠論、そして昭和の沈黙。
「神はなぜ人を要求するのか」「なぜ人を埋めると建物が守られるのか」「私たちの中に残る“暴力の記憶”とは何か」。民俗学の視点から、タブーの核心に迫る1本。
い・う・い・え・か
全12回で読み解いてきた『遠野物語』シリーズがついに完結。
遠野物語を読み解く旅は、単なるローカル民話ではなく、
「人はどう恐れ、祈ってきたか」を知る民俗学的航海。
シリーズを通して興味をもった方は、ぜひ遠野の土地を歩いて、自分の感覚で“物語の地形”を体験してみてください。
か・そ・い・ま・に
日本探偵小説三大奇書『ドグラ・マグラ』で有名な夢野久作。
学生時代に『ドグラ・マグラ』を読んで挫折したAzuki58に救いの手が差し伸べられた。
ポッドキャスト『イヴォンヌの話』ちとせさんが再降臨、夢Q情弱のAzuki58に入門編を指南する。
今回は『空を飛ぶパラソル』&『瓶詰地獄』について語る。夢Q特集の後半戦でちとせさんの妄想が炸裂!!
8・う・か・な・な
日本探偵小説三大奇書『ドグラ・マグラ』で有名な夢野久作。
学生時代に『ドグラ・マグラ』を読んで挫折したAzuki58に救いの手が差し伸べられた。
ポッドキャスト『イヴォンヌの話』ちとせさんが再降臨、夢Q情弱のAzuki58に入門編を指南する。今回は『一足お先に』について語る。夢Q特集の前半戦!
3・ほ・の・の・は
おしらせの内容
①番組放送100回記念プレゼント企画
②番組の今後
③『昭和オカルト奇譚』チーム入りの経緯
今後ともご愛顧のほど、よろしくおねがいいたします。
日本五大昔話のひとつ「舌切り雀」を、民俗学・構造主義の観点から徹底考察。
お爺さんとお婆さん、善と悪、慈悲と暴力、自然と文化──そのあいだを媒介するのが一羽の雀。
“舌を切る”という行為が象徴する「言葉」と「関係の断絶」、そして太宰治版が描く戦中の人間ドラマまで掘り下げる。
韓国説話「興夫伝」や『宇治拾遺物語』の「腰折雀」との比較も交え、因果応報の道徳物語を超えて、構造主義の視点から「善悪を超えた関係の理解」へ。
昔話をもっと深く、もっと面白く。
明治11年、神奈川県真土村で起きた村民蜂起「真土事件」。
地租改正による土地制度の変化、地主の搾取、そして“怨と法”の衝突。
本エピソードでは、事件の史実と上申書・嘆願書の実録をもとに、「公怨」と「罪」に込められた意味を読み解く。
社会史×怪談×民俗学の交差点から、150年前の夜に潜む“情と正義と刑罰”をたどる。
真土事件/松木騒動/一揆/地租改正/民俗学/村社会/明治/義民/祟り/土地制度/怨親平等/野村靖/岩倉具視/伊藤博文/Podcast/歴史
平安の北国で繰り広げられた「前九年の役」と「後三年の役」。源氏、安倍氏、清原氏。裏切りと忠義、地の利と兵糧、極寒の奥州を舞台にした戦の裏には、現代にも通じる組織心理とリーダーシップの教訓があった。
源義家の「雁行の乱れ」から兵糧攻め、そして横手焼きそばの食レポまで。歴史とグルメが交差する“戦場トラベル民俗学”で、教科書の裏側に眠る物語を旅する。
『遠野物語』に登場する山の獣たち──猿の経立、御犬(狼)、熊、そして狐。彼らは単なる動物ではなく、山の神域と人の世界の境を生きる存在だった。
“経立(ふったち)”とは、長く生きて姿を変えたもの。
猿は性的で境界的、狼は報復と守護の神、熊は人と山の融合、狐は死と霊の媒介者。それぞれが“異界と現実のはざま”に立ち、信仰と観察が交差する。
今回のエピソードでは、猿から狼、熊、狐へと連なる“山の生態信仰”を辿りながら、遠野という土地が描く「神と自然のリアリズム」を深掘りする。
文豪と科学者の二つの顔を持つ寺田寅彦。彼が1929年、伊香保温泉を訪れたときの記録が、この随筆『伊香保』。
騒がしい団体客、ぬるい湯、足音の響き──
そんな一見ありふれた風景を、科学者の観察眼とユーモアで描き出した名文。
風の音、湯のぬくもり、人のざわめき……
寺田寅彦の静かな声が、あなたの耳にそっと届くように。
キーワード:寺田寅彦/伊香保/朗読/温泉/日本文学/科学随筆/エッセイ
北海道旅三日目、札幌の円山動物園へ幻を探しに行った。その名はユキヒョウ。
「山の幽霊」とも呼ばれるこの美しいネコ科動物は、標高3000m以上の雪山に生きる孤高の存在。
今回はその生態、絶滅危惧の現状、そして中央アジアに伝わるユキヒョウの伝承や呪いを紹介。
キーワード:ユキヒョウ / 雪豹 / 円山動物園 / モンゴル / 絶滅危惧種 / 民俗学 / 北海道 / パンロール
北海道・小樽に残る「鰊御殿(にしんごてん)」
ニシン漁で財を成した青山家が築いた豪邸は、かつて“海の米”がもたらした繁栄の象徴だった。
春、海が乳白色に染まる「群来(くき)」の光景。肥料として全国へ運ばれた鰊粕(にしんかす)。
そして、乱獲と化学肥料の登場によって失われた豊漁の時代。
取り壊し予定のイギリスから渡ってきたステンドグラス。教会の窓が、遠い異国で再び光を受ける。
聖と俗、過去と現在の光が交錯する、そんな北海道旅二日目。
北海道・洞爺湖の虻田神社に導かれた旅は、思わぬ“腹痛事件”から幕を開ける。
絶体絶命の危機を乗り越えて辿り着いた登別では、アイヌの熊祭〈イヨマンテ〉の記録から、熊と人との関係をたどる。
佐々木長左衛門『アイヌの熊狩と熊祭』(大正15年)をもとに、アイヌの熊飼育・熊送り儀礼(イヨマンテ)を民俗学的に読み解く。
神の使いを殺し、神のもとへ送る
現代の観光と信仰のあいだに、どんな断層があるのか?北海道を舞台に、人と熊の距離を見つめなおすフィールドノート。
「法事の夜に現れた曾祖母」
「玄関の雲壁に貼りつく影」
「河童に孕まされた女」
雪女の正体は歳神(来訪神)?
河童伝承は間引きを語り変えたもの?
遠野に息づく「生と死」「性と禁忌」「神と妖怪」のグラデーションを、民俗学・宗教・社会史の観点から語る。
千年前の日本に生きた人の声を聴く。
鴨長明『方丈記』を、現代の語りで。
無常を語ることばが、静かな眠りへ。
1950年、会津の山村で妊婦の遺体から胎児を取り出して埋葬するという「胎児分離埋葬事件」が起きた。
警察が動いたこの奇怪な事件の背景には、「祟り」を恐れる村の信仰と、妊婦の死を“穢れと罪”と見なす民俗的世界観があった。
産女伝承から水子供養まで、「命」が人になる前に抱えていたものとは何かをたどる民俗学エピソード。
遠野物語に現れる数々の「死のしるし」をめぐる回。
大病の人が最後に外出して人々に会う臨終外出譚、火事を予言した芳公馬鹿の奇妙な力、臨死体験として描かれる芥子の花畑、津波で妻子を失った福二の再会、そして夢の中で妻の魂が狐に憑いて現れた物語。
これらの話は、死を「突然の終わり」ではなく、共同体の中に現れる予兆や魂の外出として捉えていたことを示している。
キーワード:遠野物語/柳田國男/民俗学/死後
民を守ったとされる安曇野の八面大王は、朝廷からは鬼とされた。善光寺に封じられた物部守屋の記憶。戸隠に伝わる鬼女紅葉の伝説。本エピソードでは、「鬼」と「信仰」が交錯する伝説ををめぐり、三層レイヤーで掘り下げ。
地域に残る史跡と人々の記憶を辿る。「鬼」とはなにか?
黒曜石の産地として知られる長野・星糞峠と、戦国大名の夢が刻まれた国宝・松本城。
古代の交易と城下町の歴史をつなぐ「石」と「城」の物語を、民俗学と歴史の視点から掘り下げ。
旅好き・歴史好きに向けた知的エンタメPodcast。旅の臨場感と、文献からの学びを一緒にどうぞ。
【仏像ビギナーも安心】
東京国立博物館で開催中の特別展「運慶 祈りの空間─興福寺北円堂」をきっかけに、如来・菩薩・明王・天部の分類、弥勒信仰の歴史、運慶作の仏像の見どころ、無著・世親兄弟像、四天王像まで、しっかり初心者ガイド。
「仏像ってどう見ればいいの?」という疑問から、「鎌倉時代の運慶仏はなぜ迫力があるのか」まで、初心者にも分かりやすく語る。